浴衣美人
(写真=PIXTA)

ひと昔前、漫画やアニメはどちらかといえばオタク文化で、ネガティブな印象が付きまとっていた。ところが、これらのコンテンツは「日本文化」として海外で高い評価を受け、日本経済のけん引役の1つとなる可能性を秘めていることから、政府がアニメや漫画を含めたコンテンツを「クールジャパン」として成長戦略に取り入れるまでに発展した。クールジャパンを発信することで、外国人の日本に対する関心が高まり、訪日外国人の増加にも繋がっている。さらに、2020年には東京五輪が控えており、世界中から日本が注目を浴びることで、クールジャパンのさらなる飛躍が期待できる。今回は、クールジャパンに関する銘柄を10選ピックアップする。

東映アニメーション <4816> 株価4,660円(8/28付)

中国・台湾・韓国などアジア圏で人気が高いアニメ「ワンピース」を手掛ける。これ以外にも「プリキュア」などの人気作品を製作。株価も年初の3,000円台前半から一時は5,000円を伺う勢いをみせ、右肩上がりの上昇相場が続いている。

任天堂 <7974> 株価24,170円 (8/28付)

クールジャパン戦略以前からも、ゲーム機で世界をリードしてきた任天堂。カリスマ的存在だった社長の岩田聡氏が7月に他界し、業界に衝撃が走った。ゲーム機の販売台数に伸び悩みがみられるものの、ゲームソフトは好調で、2015年3月期決算では4年ぶりの黒字に転換した。

KADOKAWA・DWANGO <9468> 株価1,428円(8/28付)

出版や映像などでクールジャパンの一端を担う。さらに、東京オリンピックが開催される2020年までに、埼玉県所沢市に図書館・博物館などが入る文化複合施設を建設する予定。この施設を拠点にして、アニメや漫画をはじめとするコンテンツで、クールジャパンを発信する。

サンリオ <8136> 株価3,915円 (8/28付)

世界中で愛されるキャラクター「ハローキティ」を抱え、2015年3月期の売上高のうち、4割近くを海外分が占める。2015年6月には、「ハローキティ」の映画製作子会社「サンリオメディア&ピクチャーズエンターテイメント」をアメリカに設立し、2019年の映画公開を目指すなど、キャラクタービジネスでリードする。

タカラトミー <7867> 株価609円 (8/28付)

玩具大手で、世界的にブームを起こした人気キャラクター「ポケモン」の玩具販売を行う。少子化で国内市場が伸び悩む中、2015年3月期決算では、18億1,700万円の赤字となったが、定番商品の「リカちゃん」などで巻き返しを図る。

バンダイナムコホールディングス <7832> 株価2,840円(8/28付)

90年代後半から世界的に人気を博したポケモンに替わるように支持が広がっているのが「妖怪ウォッチ」。その玩具などの販売を手掛ける。クールジャパンの推進にあたっては、アイコン的な存在が欠かせないが、妖怪ウォッチはその潜在性を秘める。

アサツー ディ・ケイ <9747> 株価2,531円 (8/28付)

バンダイナムコホールディングス <7832> とアニプレックスなどとの共同で海外向けの動画配信を手掛ける「アニメコンソーシアムジャパン」の設立に参画。この新会社はクールジャパン機構の支援を受け、アニメコンテンツの海外普及に取り組む。

歌舞伎座 <9661> 株価4,960円 (8/28付)

2013年、歌舞伎座とオフィスタワーで構成する「GINZA KABUKIZA」をオープンした。日本の伝統芸能の1つである歌舞伎が、世界への日本文化の発信を担う。

帝国ホテル <9708> 株価2,653円 (8/28付)

訪日外国人旅行者の増加に伴う宿泊客数の増加が見込める。また、創業100年以上の歴史を積み重ねて築いたきめ細やかなサービスは、日本特有の「おもてなし」として世界の注目を集める。

大戸屋ホールディングス <2705> 株価1,899円 (8/28付)

クールジャパンの代表名詞でもある和食。大戸屋は日本全国で定食チェーンを手掛けるほか、タイ・インドネシア・シンガポール・台湾などのアジアでも店舗を展開。さらに、世界の各国の料理が集う激戦区アメリカ・ニューヨークにも進出した。和食普及の推進役となっている。(ZUU online 編集部)