江口准教授
(写真=リフォーム産業新聞/横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院 江口亨准教授)

一般社団法人健康・省エネ住宅を推進する国民会議(大阪府四條畷市)は9月2日、「スマートウェルネス住宅推進工務店サミット」を開催した。その中で横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院の江口亨准教授による基調講演「先進事例にみるストック活用ビジネスの可能性」が行われた。

江口准教授は、空き家を活用することで住宅地の経済的な価値を高めることが大切であると指摘。

ここでいう経済的な価値とは、その住宅地に魅力的な住環境が備わっているか、働きたい場所が近くにあるかということ。空き家活用の手法の1つとして、住宅地の中でビジネスを興す「街ビジネス」を挙げた。実践している会社の例として、空き家を活用して住宅にしたり商業施設にしたりしている、長野県長野市のMYROOMを紹介した。

同社は空き家の仲介と改修を行っているが、他の会社と大きく異なるのは、空き家に入る人をあらかじめ想定し、それに合う借り手、買い手を探すという点。

例えば「ここにお団子屋さんが入れば、この街はすごくよくなるのではないか」とイメージして入居者の募集をかける。実際に空き家がカフェや菓子店変わったケースがあると話す。空き家にとにかく人を入れるのではなく、魅力的な街を構想し、それに基づいて事業を進めることで住宅地全体の価値を高めていくというビジネスとなっている。

また同社は、営業エリアである門前町の魅力を発信する活動を積極的に行っている。例えば長野市へのIターンやUターン希望者を対象にツアーを開催し、門前町での暮らし方を紹介する。他にも、リノベーション物件に入っているカフェなどのスポットを案内するパンフレットも作っている。

最後に江口准教授は、空き家を活用し、魅力的な街をつくることが、ビジネスになり得ることを強調した。工務店やリフォーム会社に対しては、こういった新しいビジネスに挑戦していってもらいたいと語った。(提供: リフォーム産業新聞 9月15日掲載)

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