今回は、投資信託の商品の中で人気の「毎月分配型」と呼ばれる商品のメリットとデメリットについてまとめていきたいと思います。

投資信託商品のうち、毎月分配型は「毎月分配金が出るからおすすめできる」という意見や「あまりメリットがないのでやめたほうが良い」という意見など、様々に意見が分かれている商品です。さらに、最近では「為替ヘッジあり・なし」など様々なバリエーションの商品も出てきています。商品毎月分配型の投資商品はお得なのでしょうか、それともそうではないのでしょうか。本稿ではこの点について考えていきたいと思います。

ファンド
(写真=Number1411/Shutterstock.com)

毎月分配型とは


投資信託の商品の中には、毎月分配型(毎月決算型)といいまして、毎月、分配金を支払ってくれるものがあります(ただし、手元に入る前に税金は差し引かれて振り込まれます)。 毎月分配型の投資信託商品は、世界的に大変人気な商品です。世界で数兆円規模で売れています。毎月の配当によって投資の効果を強く感じられることが大きいのかもしれません。毎月分配型の商品の配当が毎月ある点は通常の投資信託の場合には分配金は年に1度であることと大きく異なっています。 この毎月分配型の投資信託の場合、メリットとデメリットはどのような点にあるのでしょうか。

毎月分配型のメリット


毎月分配型の投資信託のメリットは、何より毎月の配当金を受けることができる点にあ ります。文字通り「毎月分配型」なのです。つまり、毎月お金が入ってくるため、そのお金を生活資金や事業資金にまわすことができて、生活に余剰が生じます。余剰資金を使って生活を豊かにすることが期待できます。毎月の配当金で少し贅沢な食事に行ったり、買い物をするなどして「投資をして儲かっている」という気持ちの余裕ができるかもしれません。 このように毎月の分配金の受け取りによって生活や気持ちに余剰・余裕ができるのが毎月分配型のメリットと言えるでしょう。

毎月分配型のデメリット


しかし、一方で毎月分配型の投資信託商品にはデメリットがあると言われます。むしろ、 投資の専門家の間では毎月分配型はデメリットの方が大きいという意見の方が優勢といってもいい状況です。毎月分配型の商品の場合、具体的には以下のようなデメリットがあると言われます。

(1)複利効果がない

投資信託は、複利の効果を活用することで大きく資産を増やすことができる金融商品です。例えば、100万円の元本で5パーセントのリターンを得た場合、この5万円を再度投資に回して、元本を105万円とし、それに5パーセントの利益を上乗せして資産を増やしていきます。(105万円×1.05=110万2500円・税引き前)


このような複利の繰り返しによって資産を増やしていくのが投資信託の特徴です。


しかし、毎月分配型の場合、上の例の場合には、この5万円を再投資せず、配当に回してしまいます。その結果、複利効果は得ることはできません。これが毎月分配型のデメリットの一つです。

(2)元本の取り崩しにすぎないことがある

もうひとつの投資信託のデメリットとして、毎月の分配金の正体が実は、元本の取崩し、返却に過ぎないという点がデメリットとして挙げられます。 分配金の毎月分配型の投資信託の場合、分配原資(配当にまわすお金)は「普通分配金」というお金と「特別分配金」という2種類の呼び名のお金があります。 普通分配金はファンドが預かったお金を運用して儲けが出た時に儲けた分がら配当をするものです。これは、まさに投資の利益を回しているものであり、「投資による健全な配当金」ということができます。


一方で特別分配金は、いわば「不健全な配当金」とも言えます。つまり、ファンドが儲けていない場合に元本を取り崩して配当をするものが特別分配金というお金です。つまり、特別分配金は投資したお金を返してもらっているに過ぎないものです。


特別分配金が多い場合、そのファンドないし投資信託商品は利益を出すことができてい ないということです。有り体に言えば資産運用に失敗している状態にあるということです。これは投資家にとって商品の価値が下がるということを意味します。その商品を売却(解約)した場合、大きな売却損をしてしまうこととなります。毎月の分配金が出るものの、「蛸配当」的なことをしているに過ぎない場合があるというのが毎月分配型の問題点・デメリットです。