薬瓶
(写真=Thinkstock/Getty Images)

西洋医学のほかの医療は「怪しい民間療法」と見なされてきたが、近年は西洋医学に替わるという意味の「代替医療」、補うものとして「補完医療」という呼び方もされている。健康維持、美容、若返りの手段として積極的に利用する富裕層も少なくない。


富裕層を中心に代替医療が普及しつつある

日本でなじみの代替医療といえば、鍼灸、指圧、漢方薬などのいわゆる東洋医学だろう。これらはかつて庶民の健康をサポートする廉価な治療だったが、今はむしろ、一般的な病院で受診する西洋医学の治療のほうが保険も適用され廉価になっている(鍼灸、指圧、漢方薬も一定の条件を満たせば保険適用となる)。

ところが、代替医療のニーズは高まりつづけている。現代人を悩ませる生活習慣病については、真偽はさておき一部の代替医療が有効といわれているからだ。健康維持や美容、若返りの手段としても代替医療が脚光を浴びており、費用がそれなりにかかることから、富裕層を中心に普及が進みつつある。


美を求める女性が夢中になる「腸内洗浄」 故ダイアナ妃も愛好

腸壁には「宿便」といわれる便があるとされる。「宿便などない」という医師も少なくないが、腸内の宿便や老廃物の滞留を解消する目的で「腸内洗浄」(コロニクス、ハイドロコロンセラピー)という療法がある。腸内洗浄は体内に器具を挿入するため、家庭で行う場合はともかく、日本の法律では医師でなければ実施できない。

腸内洗浄は英王室の故ダイアナ妃なども愛好していたといわれ、腸内環境が整うことで、便通が整うほか、美肌やダイエット効果が期待されている。療法の内容は直腸から温水を注入するというもので、要は「浣腸」だ。コーヒーを注入する流儀もあり、また、家庭でこれを実施できるキットも販売されている。

医学的には賛否両論ある療法だが愛好者は多く、専門クリニックは女性誌などでたびたび紹介され、また、海外の施設まで出かけて施術を受ける人もいる。美への投資に熱心な富裕層の女性に人気が高いが、一般女性にもファンが多い。女性は美のためなら財布が気にならないということだろうか。