郵政,マイナンバー
(写真=PIXTA)


※郵政3社のIPO抽選申込は10月23日に締め切っております。

2015年10月からマイナンバーの通知が始まり、2016年1月からマイナンバー(社会保障・税番号)制度が施行される。「国民総背番号制」とも言われるマイナンバーに対して、何やら底知れぬ不安を感じている方も多いだろう。

しかし、マイナンバーの施行は、11月4日に上場する日本郵政< 6178>にとってかなり大きな恩恵になるのだ。日本郵政はどのような恩恵を受けるのか探っていこう。

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郵政3社の基本情報

日本郵政、ゆうちょ銀行 <7182> 、かんぽ生命 <7181> の「郵政3社」が2015年11月4日に上場する。新規公開株(IPO)として購入を希望する場合は、日本郵政株は10月8日~23日、ゆうちょ銀行株とかんぽ生命株は10月8日~16日が公募期間となる。期間内に各取り扱い機関でブックビルディング(需要申請)に申し込もう。

【郵政上場スケジュール】

郵政各社 ブックビルディング期間 公募価格決定日 購入申込期間 受渡/上場日
日本郵政 10/8~10/23 10/26 10/27~30 11/4
ゆうちょ銀行 10/8~10/16 10/19 10/20~23 11/4
かんぽ生命 10/8~10/16 10/19 10/20~23 11/4

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【仮条件・想定時価総額】
日本郵政株の仮条件は1100円~1400円、ゆうちょ銀行株は1250円~1450円、かんぽ生命株は1900円~2200円だ。日本郵政株だけの時価総額は最高値で6兆3000億円、郵政3社合わせて最大13兆円を超えると試算されている。

郵政各社 仮条件(10月7日発表) 発行済株式数 初回売出株式数 想定時価総額
日本郵政 1100~1400円 45億株 4億9500万株 4兆9500億~6兆3000億円
ゆうちょ銀行 1250~1450円 45億株 4億1244万2300株 4兆6868億~5兆4367億円
かんぽ生命 1900~2200円 6億株 6600万株 1兆1400億~1兆3200億円
3社合計 - 96億株 9億7344万2300株 13兆567億円(上限値)


マイナンバーとは?

マイナンバー制度は、住民票を保有するすべての人に1人1つの番号を付与することで、社会保障、税、災害対策の分野で効率的に情報を管理し、複数の機関に存在する個人情報を一元化することを目的として導入される。

具体的にはどのような個人情報が把握され、どのような影響を受けるのだろうか。

【把握される個人情報】
個人の預金額だけでなく、資金の移動や使途の把握も可能となり、副業やアルバイトなどもすべ管理されるとも予想されている。

【考えうる影響】
親が子共にまとまった額の小遣いを渡した場合にも、「贈与税」の対象として税務署からのチェックが入るかもしれない。また、秘密で副業を行っている場合も、賃金の流れから会社や家族にバレてしまう可能性も高そうだ。


マイナンバーの恩恵を受ける日本郵政?

個人生活においてメリットが少なそうな「マイナンバー制度」であるが、日本郵政にとっては“特需”ともなっている。

【マイナンバーは厳重管理が必要な個人情報】
マイナンバー1つで、資金状況だけでなく経歴や交友関係さえも把握できる恐れがあるため、マイナンバーは厳重に管理しなければならない個人情報と言えるだろう。

扱いに注意しなくてはならないものだけに、普通郵便ではなく料金の高い簡易書留で送付される。現に、10月~12月に予定されている個人への通知だけでも、数百億円が日本郵政に流れ込むと見られているのだ。

【今後もマイナンバー関連には簡易書留等が使用される】
マイナンバーの通知は1回のみだが、マイナンバーを使用する書類の発送は今後何度も行われるだろう。そのたびに情報漏えいを防ぐためとして簡易書留が使用されると考えるなら、日本郵政が受ける恩恵は計り知れないと言えるのだ。

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マイナンバーは日本政府による郵政上場の後押しか?

日本政府は、今回の郵政3社上場をどうしても成功させねばならない理由がある。それは、既に使ってしまった東日本大震災の復興予算を、郵政3社の上場によって回収したい意図があるからだ。

11月の上場に合わせたかのような、10月スタートのマイナンバー通知。日本郵政株の価値を引上を画策した日本政府の後押しかと勘繰りたくなるのも仕方がない。

【マイナンバー通知だけで四半期の15%の売上にも】
2015年4月~6月における日本郵政の郵便事業による売上高は4408億円であった。1通あたりの単価を500円とおいたとして、全国約1億3000万人程の国民に郵送した場合、約650億の売上となる。

つまり、マイナンバー通知の売上だけで四半期の約15%の売上になるのだ。今後このような機会が増えれば、日本郵政の収益も目に見えて増えていくだろう。


郵政IPO株の購入なら?

今後も値上がりが期待できる日本郵政の株式を購入するなら、割安とも考えられる新規公開株(IPO)で購入するのがよいだろう。IPOとして購入するメリットと、郵政株で利益を得る方法を紹介しよう。

【IPOで購入するメリット】
IPOは予想される株価よりも安値で販売されることが多く、上場して初めてつく株価(初値)がIPO販売価格(公募価格)を上回る割合は約8割とも言われている。2015年10月10日時点でIPOは66件あったが、そのうち56件は初値が公募価格を上回る結果となった。

つまり、公募価格で購入して初値で手放すなら、約85%の確率で利益を手にすることができるということだ。非常に勝率の高い投資、それがIPO投資なのだ。

【郵政IPOで利益を得るなら】
郵政IPOも初値売りで利益を得られると予想できるが、郵政3社はいずれも資本力・資金力ともに優れた大企業であり、株式の長期保有にも不安が少ない。初値が思うほど伸びなかった場合には、一定期間保有して様子を見るのもよいだろう。

これまでも、国営企業が上場した場合は、初値で下がったとしてもその後、企業努力で持ち直すことが少なくないことにも留意したい。特に今回はマイナンバー特需による後押しも期待できる。また、郵政3社の株式はいずれも年利3~3.5%の高配当株となることが想定されている。

郵政3社株は長期的な資産運用にも適した株式であるとも言えるのだ。短期・中期・長期、いずれの期間で郵政3社株を運用する場合にも、利益が課税されないNISA(少額投資非課税制度)を活用すれば、より大きな利益が見込める。


最短即日で口座開設できる証券会社

投資機会を捉えるためにも、なるべく早く証券会社に口座開設する必要がある。最短即日〜3日営業日で口座開設できる証券会社を紹介しよう。


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まずはネット証券の最大手の「 SBI証券 」だ。オンライン申請では取引開始まで最短3営業日で開設できる。また、IPOの抽選に外れる度に「IPOチャレンジポイント」を1ポイント付与する独自の抽選制度で、外れれば外れるほど次のIPOに当選しやすくなっている。

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カブドットコム証券 」はオンライン申請で即日口座開設、最短翌日取引開始が可能。母体が三菱UFJフィナンシャル・グループであること、同グループで郵政IPO株の主幹事証券会社に指名されている三菱UFJモルガン・スタンレー証券から委託販売を行うことも、大きな安心につながっている。

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