ファンドの目的・特色
この部分では、より詳しくファンドの運用スタイル等について確認することができます。特色の部分では、個別の投資対象(株や債券等)をどのように選択しているか等についての説明があります。
◆投資リスク
ここでは、基準価額の主な変動要因について記載されています。海外株式に投資するファンドでは「株価変動リスク」「為替変動リスク」「信用リスク」「カントリーリスク」等についての記載があります。個々のリスク内容については「第6回 投資信託の基礎4」で取り上げていますので、今回は割愛させていただきます。
◆運用実績
運用を開始しているファンドでは、目論見書に運用実績が記載されています。記載内容は、基準価額・純資産の推移や分配金の実績、資産の状況等です。但し、目論見書の場合6か月単位で更新になります。時期によってはデータが古くなっている場合もありますので、最新の運用実績について確認したい場合は、次回取り上げる「月次レポート」を読む必要があります。
◆手続・手数料等
この部分では、購入時や換金時の手続きや各手数料(購入時手数料・信託報酬・その他費用・手数料)の料率等や分配時・換金(解約)時の税金について記載されています。
販売員には説明義務がある
どのファンドの目論見書(交付目論見書)も「ファンドの性格」「ファンドの目的・特色」「リスクについて」「運用実績」「手続き・手数料」の流れで構成されています。
冒頭で触れましたように、ファンドの購入にあたっては、事前に販売員(証券外務員)が目論見書の内容を説明する義務があります。記載内容がよく分からない場合には、都度確認するようにしましょう。
また、ファンドについてより詳しく確認したい場合には「請求目論見書」という目論見書があります。名前の通り投資家が販売会社等に請求して入手する目論見書です。
以上、目論見書の記載内容についてみてきました。
恩田 雅之(おんだ・まさゆき)
ファイナンシャル・プランナー。オンダFP事務所/代表 会社URL http://onda-fp-jimusho.com/
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