投資信託
(この記事は「マイアドバイザー」に掲載されたものです。提供: My-Adviser.jp 写真=PIXTA)

ファンド(投資信託)を購入し保有していますと、「運用報告書」が販売会社から郵送されてきます(ネット上で確認することもできます)。月次レポートは、毎月決まった日(土日祝日の場合後ずれ)の運用会社のホームページに掲載されます。両方とも運用会社のホームページ上で閲覧することができますので、ファンド選びの段階でも活用できる資料です。

今回は、「運用報告書」と「月次レポート」に記載されている主な内容についてみていきます。


「運用報告書」初心者にもわかりやすく

投信法の改正により2014年12月から運用報告書は、「交付運用報告書」「運用報告書(全体版)」の2種類作成されることになりました。ファンドの保有者に郵送されるのは、「交付運用報告書」になります。交付運用報告書は、投資の初心者にもわかりやすくするため、以下の重要事項の説明に図表やグラフ等を使い、文章も平易にしています。

主な記載内容は、

1.基準価額と純資産の推移についてのグラフ
2.直近(報告期間)の「基準価額の主な変動要因」「投資環境」
3.今後の運用方針
4.分配金の金額とその内訳
5.1万口当たりの費用明細

です。

交付運用報告書は、ファンドの決算が年1回、年2回、毎月等より作成のタイミングや回数が異なります。年1回の場合は、年1回の作成、年2回や毎月等の場合は、一般的に年2回作成されます。一般的に決算終了後1,2カ月後に作成が終了し、郵送されます。

「基準価額の変動要因」「投資環境」「今後の運用方針」を確認する場合は、月次レポートの方がタイムリーな情報を得ることができます。

毎月分配型など分配金を重視したファンドで運用している場合、「分配金とその内訳」の表を確認しておきましょう。下記の表は、月次レポートには記載されていません。

当期分配金を当期の収益で賄っていれば、分配金の原資にあたる「翌期繰越分配対象額」が減少することはありません。当期の収益以外から分配金を支払っている場合は「翌期繰越分配対象額」が減少し、将来的に分配金が引き下げられる要因になります。

運用報告書