交通事故,自動車保険
(写真=Thinkstock/Getty Images)

自動車に乗る人であれば、自動車保険(任意保険)に加入している人が多いと思うが、ディーラーなどで勧められるまま加入していないだろうか。対人保険や対物保険は「無制限」にしておいた方が良いが、車両保険などその他オプションについては本当に必要な範囲で補償金額を設定しておくことが大切である。今回は自動車保険の基本的な仕組みについて解説する。


自動車保険の基本的な仕組み

自動車保険には強制保険と任意保険がある。強制保険の正式名称は自動車損害賠償責任保険、いわゆる「自賠責保険」と呼ばれるものだ。この自賠責保険は、法律で加入が義務付けられているので、自動車を購入した際や車検を受けるときに必ず徴収されている。この自賠責保険の死亡補償は3,000万円、重度後遺障害の補償は4,000万円、傷害については120万円まで補償される 。

しかし、自賠責保険だけでは十分とはいえない。自動車で事故を起こした場合、加害者は被害者の損害について賠償する責任を負う。人が事故で死亡した場合、年齢や収入などにより損害賠償額は変わってくるが、何億円もの損害賠償が請求されることも珍しくない。また、自賠責保険では物に対する損害賠償は保険の対象になっていないことから、店舗等に自動車で追突した場合など、営業損失を含む多額の損害賠償を請求されることがある。

このような高額の損害賠償請求に対応するため、自賠責保険を補うものとして、任意保険がある。「任意」という言葉が示す通り加入するかどうかは、本人の自由意思で決めることができる。任意保険としての自動車保険には、大きく分けて、対人賠償保険、対物賠償保険、車両保険がある。

対人賠償保険は、人に対する損害賠償を補償する保険である。交通事故により人にケガをさせたり、死亡させたりした場合に自賠責保険で不足する額について保険金が支払われる。生命侵害については多額の損害賠償請求がなされることから、保険金額に制限を付けない「無制限」とするのが一般的である。


車両保険は補償範囲を限定した種類も

対物賠償保険は、物に対する損害賠償を補償する保険である。交通事故により他人の自動車や建物などを損壊し損害を生じさせた場合に保険金が支払われる。タクシーと事故を起こした場合などは、休業補償として多額の請求がなされることもあるので、対物賠償保険も重要である。なお、対物賠償についても高額の損害賠償が請求されることがあるので、保険金額も「無制限」とするのが一般的である。

車両保険は、自己の車両に対する損害を補償する保険である。単独事故、当て逃げ、車の盗難など、損害が発生した場合に保険金が支払われる。近年は「一般車両保険」だけではなく、補償範囲を限定した車両保険もあるので、必要に応じて検討したい。