(写真=PIXTA)
成長著しい、スマートフォン向けゲームの開発・運営を行うベンチャー企業がまたひとつ上場する。新規公開をするのは、マイネット <3928>。12月21日東証マザーズへの上場が予定されており、同日にはビジョン <9416>、翌日にはソネット・メディア・ネットワークス <6185>も上場する予定だ。
今回は、マイネットについて掘り下げていこう。
【目次】
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スマホゲーム会社のマイネットの上場はどう魅力的なのか?
マイネットの手がける事業は?
マイネットの事業は、「買収型」と「協業型」2つの形態をとる「リビルド事業」と「自社ゲーム事業」を大きな柱としている。
【買収型リビルド事業】
買収型リビルド事業では、他社が企画・開発・リリースしたスマートフォンゲームを買収し、自社のゲームタイトルとして自社開発のものと同様に提供。ゲーム内のアイテムや機能の追加などを有料でユーザーに提供することで収益を得るビジネスモデルとなっている。すでにリリースされ、一定の顧客基盤や実績を持つタイトルを買収するため、収益予測が行いやすく、自社開発のものをメインとするスマートフォン向けゲーム関連企業と比較して事業リスクが低い点が特徴だ。
【協業型リビルド事業】
対する協業型リビルド事業では、他社のスマートフォンゲームのリリース後の企画・運営等を共同で行うことにより、ゲーム事業者がプラットフォーム事業者を通じて得る収益の一部をレベニューシェアの形で獲得するビジネスモデルだ。買収型と同様に、自社で企画・開発を行わず開発費がかからないことから事業リスクは低い。
【自社ゲーム事業】
最後の自社ゲーム事業については、一般的なスマートフォン向けゲーム開発会社と同じようにGoogle Playなどのプラットフォームを通じて自社で企画・開発したゲームを運営し、ゲーム内の一部アイテムや機能追加等を有料で提供することで収益を得るビジネスモデルとなっている。
近年のゲーム市場の変化
急落するリスクもあるIPOだが、全体的に見れば初値が公開価格を上回るケースが多く、特に成長性のあるITベンチャー企業などが中心のマザーズ市場はその傾向が顕著である。
では今回のマイネットはどうだろうか。同社自体が2013年以降順調に業績を伸ばしていることに加えて、スマートフォンゲームセカンダリ市場は平成29年には1000億円規模まで成長するといわれる中(デジタルインファクト予測)、比較的業績の予想がしやすい買収型・協業型リビルド事業が売上高の約80%を占めていることから、開発からリリースまで一貫して行う同業他社に比べてリスクが低いと考えられる。
懸念材料としては、自社独自のノウハウによってセカンダリ市場で成長を続けてはいるものの、競争環境の激化によるスマホゲーム買収価格の高騰が挙げられる。
マイネットの魅力を紹介
急落するリスクもあるIPOだが、全体的に見れば初値が公開価格を上回るケースが多く、特に成長性のあるITベンチャー企業などが中心のマザーズ市場はその傾向が顕著である。
では今回のマイネットはどうだろうか。同社自体が2013年以降順調に業績を伸ばしていることに加えて、スマートフォンゲームセカンダリ市場は平成29年には1000億円規模まで成長するといわれる中(デジタルインファクト予測)、比較的業績の予想がしやすい買収型・協業型リビルド事業が売上高の約80%を占めていることから、開発からリリースまで一貫して行う同業他社に比べてリスクが低いと考えられる。
懸念材料としては、自社独自のノウハウによってセカンダリ市場で成長を続けてはいるものの、競争環境の激化によるスマホゲーム買収価格の高騰が挙げられる。
低リスク形態のスマホゲーム事業展開に注目
マイネットは、スマートフォン向けゲームの開発・運営企業であるものの、他社のゲームを買収もしくは協業の形で運営し、収益を得るリビルド事業をメインとしている。そして、家庭用ゲーム機の市場は縮小傾向にあるものの、スマートフォンなどのゲームアプリ市場、さらにはセカンダリ市場も拡大していることから、一般的なゲーム開発企業と比較するとリスクの低い事業展開を行っており、安定的に成長する可能性は高い。東証マザーズ上場のマイネットに要注目である。