(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)

正月の定例行事ともいえる「お年玉」。今年もその時期が近づいてきた。子ども名義の銀行に預けておき、大きくなってから子どもに渡す人も多いのでは。お年玉に限らず、親族や親から子どもへ財産が動くとき、注意すべき点はあるのだろうか。今回は「贈与」にかかる税金の観点から見ていこう。

個人から財産をもらったら「贈与税」

お年玉と贈与の関係の前に、そもそも贈与とは何かを見ていこう。贈与とは「個人から財産をもらうこと」だ。法人からもらったものは贈与ではなく所得となり、所得税がかかる。

贈与を受けた場合、最低10%から最高55%の「贈与税」が課される。アメリカはあげる側が払うが、日本ではもらう側が税金を払う。具体的には、1月1日から12月31日の間でもらった金額から110万円(基礎控除という)を引いた金額に税率をかけて算出する。金額とは現金なら受取額、物品なら時価となる。

例えば現金200万円と、100万円相当の自動車をもらった場合、贈与額は300万円となり、基礎控除110万円を引くと190万円。基礎控除後の額が200万までは税率10%なので、190万円の10%である19万円が贈与税だ。

親や親族から受け取った場合の例外規定はないため、お年玉も贈与となる。110万円を超えるお年玉をもらえるセレブな子どもは、毎年贈与税を払う必要があるだろう。

年間110万円以内なら贈与税は非課税

全ての「個人から財産をもらうこと」に贈与税がかかるわけではない。贈与税がかからないケースを2つ紹介しよう。

まずは、年間の贈与が基礎控除額以内のケースだ。毎年110万円までの贈与には贈与税がかからない。そのため、計画的に子や孫に贈与して相続税を節税するケースもあるという。

この時注意が必要なのは「連年贈与」だ。例えば「毎年110万円ずつ10年にわたって贈与する」という約束をした場合、毎年の受取額は110万円でも、受取総額1100万円が1年間の贈与額となる。これを防ぐため、通帳に入金して贈与の記録を残し、通帳は贈与された側が管理し、毎年贈与契約書を作成しておくと、贈与が事前の約束に基づかないもので毎年確かに行われている証拠となる。相続税対策として子ども名義の通帳に入金しても、通帳を実質的に管理しているのが親である場合は贈与と認められず、親の財産として相続税が課される可能性もあるので注意したい。

生活費と教育費を贈与された場合は非課税

2つ目のケースは、一定の親族から生活費と教育費を受け取った場合だ。一定の親族とは、配偶者や直系血族(親や祖父母)、兄弟姉妹などである。生活費の内容は具体的に列挙されていないが、「通常の日常生活を営むのに必要な費用」とされている。教育費は、学費、教材費、文具費、通学のための交通費、学級費、修学旅行参加費等となっている。これらに用いるための財産の贈与であれば、年間110万円を超えても贈与税はかからない。

ただし、課税されない生活費又は教育費は「生活費又は教育費として必要な都度直接これらの用に充てるために贈与を受けた財産」であるため、数年分を受け取って預貯金として置いている場合は課税対象とされるのでこれも注意が必要だ。

お年玉を非課税で運用できる?ジュニアNISAとは

2016年より「ジュニアNISA」が始まる。19歳までの未成年が対象で、年間80万円の投資であれば配当や譲渡益への所得税が5年間非課税(通常は約20%)になる口座だ。災害時を除き18歳までは引き出せないか、引き出した場合は所得税が課税される。お年玉を受け取ったはいいが、そのまま寝かしておくのはもったいない。もちろん投資なので元本割れのリスクはあるが、非課税で運用できるメリットは大きい。余裕がある方は試してみてはいかがだろうか。

お年玉の管理は子ども名義で

以上、贈与について述べてきた。お年玉も含め、個人から受け取る財産は一部の生活費と教育費を除き贈与となることが多い。贈与が基礎控除110万円を超える場合は10%から55%の贈与税がかかってしまう。子どものお年玉などの管理は子ども名義の通帳や証券口座で行おう。毎年110万円以下の入金が記録され、理由を残していれば、口座にある財産が本来子どものものであり、贈与税がかからないことの妥当性が得られる。管理方法には十分に注意が必要だ。(ZUU online 編集部)

【編集部のオススメ記事】
2017年も勝率9割、株価好調の中でもパフォーマンス突出の「IPO投資」(PR)
資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?
株・債券・不動産など 効率よく情報収集できる資産運用の総合イベント、1月末に初開催(PR)
年収で選ぶ「住まい」 気をつけたい5つのポイント
元野村證券「伝説の営業マン」が明かす 「富裕層開拓」3つの極意(PR)