Airbnb
(写真=PIXTA)

世界最大手の空き家仲介サービス「Airbnb(エアビーアンドビー)」を利用した民泊ビジネスが、高い注目を集めている今、興味を持ち始めた不動産投資家の方も多いのではないでしょうか。Airbnbの良い点は、民泊ができる物件を所有していれば、誰でも参入できるところです。しかし、ノウハウのない素人が参入しても成功する保証はありません。その道のプロに任せようと思っても、Airbnbの運営代行会社は多数あり、いったいどの会社に任せれば良いのか迷ってしまうのではないでしょうか。

そこで今回は、Airbnbの運営代行会社を選ぶ際に気を付けるポイントを紹介しながら、成功する秘訣を探ってみましょう。

Airbnb運営代行会社を選ぶ際に注意すべき点

その1:理論武装をしていること

現在、Airbnbを利用して行う民泊を直接規制する法律は存在しません。民泊を旅館業法上の宿泊業と考えるのなら、自治体から許可を受けていない民泊は違法となってしまいます。ただ、民泊については識者によって判断が異なるため、法的に民泊=グレーとなっているのが現状です。

そのため、どのAirbnb運営代行会社も、法律については苦慮している様子がうかがえます。民泊を宿泊業ではなく賃貸業に近いものと位置付けて、正当化する手法を取っているところが増えています。法に触れないように「理論武装」をしているのです。実際に、民泊と短期賃貸業に属するマンスリーマンションの境界線は曖昧で、民泊を短期賃貸業として捉えられれば違法行為になりません。しかしその一方で、理論武装をまったくせず、運営代行をしているだけの会社も存在します。そういう会社は法令順守に対する考え方が浅く、問題が生じる可能性があります。民泊をどう捉えるかは業者によって異なりますので、先方の考え方をよく聞く必要があります。

その2:運営代行の実績があり、ノウハウを持っている

Airbnbビジネスに参入するために、運営代行会社と契約するメリットは、そのノウハウを利用できることです。そのため、ノウハウや実績があるかどうかを見極める必要があります。運営代行会社を選ぶ際は、運営代行会社のサイトを閲覧し、実績やノウハウを裏付ける数字や内容を確認してから、会社を選ぶようにしましょう。

たいていの場合、各運営代行会社はサイトに、どのようなサービスを提供するのかを詳しく記載します。通常、メール対応や予約対応、そして掃除の代行ですが、会社によっては独自のサービスを記載していることがあります。そういう独自のサービスは、各社がAirbnbの運営代行を行ってきた過程で得たノウハウを元に開発しているものです。他社にはない独自のサービスを多く提供しているということは、開発するだけの実績やノウハウがあることの目安になるはずです。

その3:運営代行費の設定金額

民泊はビジネスなので、稼げなければ意味がありません。運営代行会社への支払いはできるだけ抑えたいところでしょう。同じサービス内容なら、どの運営代行会社でも費用はほぼ同じはずです。もし著しく安い会社があれば、サービスの内容を疑ってください。安いのにはそれなりの理由があるはずです。

自分で利用するのならば、「訳アリ」の商品でも良いでしょう。しかし、Airbnbのお客様に「訳アリ」商品を出して問題が生じた場合、その責任を問われるのはあなたです。そのことを忘れてはいけません。総じてAirbnbによる月次の売上の20~30%を、運営代行料金として設定している会社が多いようです。

その4:ネイティブまたはそれに準じる英語力の従業員がいる

Airbnbを利用するのは、ほとんどが外国人です。そのため、運営代行会社に外国語のできる従業員がいるのは当たり前ですが、できればネイティブ、またはそれに準じる語学レベルの従業員がいる運営代行会社を選ぶようにしましょう。留学経験のある方ならご存知だと思いますが、ネイティブスピーカーの話す言葉はとても速いですし、特有の方言もあります。日本国内で語学を多少勉強した程度の人では、対応が難しいと思います。

予約やメールのやり取りは、読み書きができれば大丈夫ですが、不測の事態が生じた場合は電話などで直接話して対応することになります。その際に不手際があると、Airbnbのサイト上の評価に反映されてしまいます。会話ができる従業員がいる会社を選ぶことは、その後の経営に良い影響を及ぼしてくれる可能性が高いでしょう。

その5:Airbnbをやめた後のことも考えてくれる

急成長しているAirbnbですが、それがいつまで続くかは分かりません。今のブームは、外国人観光客の増加が主な理由であり、頼みの外国人観光客が減少すれば、Airbnbのビジネス自体が危うくなることでしょう。そのため、Airbnbをやめた後のことまで考えてくれる運営代行会社を選んでください。

例えば「Airbnbビジネスのため」と言って簡単に原状回復ができないような改築を提案してくる運営代行会社は、後々のことを考えてくれてない可能性が高いのでできれば避けた方がいいでしょう。どんなビジネスにもリスクは存在しますが、そのリスクをできる低減しておくことが必要です。

まとめ

ここで挙げたポイントは、Airbnbの運営代行会社を選ぶ際の指針になるはずです。Airbnbのビジネスに未経験者が飛び込んでも思ったより収益が上げられなかったり、またネットの検索順位や料金だけで運営代行会社を選んでもサービスレベルが低いと宿泊するゲストから低評価を受けたりすることになりかねません。今回のポイントを参考にしていただき、皆さんに合ったAirbnb運営代行会社を選択してください。(提供: Houstock Online

【関連記事】
空き家に他人を宿泊させるビジネス、「民泊」をご存じですか?
「また貸し」が問題に民泊拡大のために解決しなければならない課題
違法物件に宿泊している? 民泊を利用するときに注意したいこと
住民経営マンションとは?
不動産投資ローンの基本をできる限りまとめてみました