キューバ,モバイル決済,海外送金
(写真=Thinkstock/Getty Images)

米国とキューバの外交関係が強まる中、米大手ホテルなどのサービス業産業のキューバ進出が注目を集めている。それに続けと気勢を上をあげているのは金融産業だ。PayPalやウェスタン・ユニオンといった大御所から、スタートアップ、Stripeまで、決済分野の旗手が次々にキューバ向けに新サービスを開始し、急速に活気づいている。

昨年4月に米リサーチ会社、ベンディクセン・アンド・アマンディ・インターナショナルが実施した調査からは、キューバに住む18歳以上の国民の7割が起業を望んでいることが明らかになっており、金融産業にとっては絶好の開拓チャンスとなりそうだ。

アルバラードCEO「長期戦だが興味深いチャンス」

昨年28億ドル(約3164億8400万円)に達したキューバへの海外送金。その9割が米国からの取引だ。両国の国交正常化交渉の一環として、昨年からキューバへの金融制裁や渡航制限が緩和されていることが、市場を大きく押し広げたものと思われる。

ウェスタン・ユニオンは3月16日、キューバ初の米スピード国際送金サービスの開始(第2四半期予定)を発表。仲介業者を省いた直接送金システムで、他国からキューバへの送金を数分で完了。

個人送金はもちろん、資本投入が容易になるため、起業のチャンスや雇用の拡大が期待できる。米国からはウェスタン・ユニオンのオムニチャンネルを利用して送金を行い、キューバ全土の490軒以上の加盟店を通して現地通貨で支払いが行われるという仕組みだ。

PayPalは子会社Venmoを通して、オンライン決済「Xoom」の始動を年内に予定している。ダン・シュルマンCEO自らキューバに出向くほどの意気込みだ。「Xoom」は42カ国、24時間365日対応の即時決済のほか、携帯電話のプリペイサービス、料金支払いサービスなどを提供している。

スタートアップも負けてはいない。オンライン決済の革命児、Stripeはキューバの「Merchise Startup Circle」と提携し、「Stripe Atlas」をキューバにも持ち込む意向を3月18日に表明した。

「Stripe Atlas」はスタートアップ専用の総合事業サービスで、ビジネス口座の開設から金融規制、決済などに関するコンサルティングを幅広く提供することで、起業を支援することを目的としている。一律500ドル(約5万6515円)という利用料金も魅力的だ。

Stripeのビリー・アルバラードCEOは「長期戦になる覚悟はできている。非常に興味深いチャンスだ」と米ニュースサイトでコメント。昨年の統計では海外在住のキューバ人は140万人。そのうち96%が米国を含む5カ国に集中していることから、今後こうした国際送金市場がキューバでますます拡大するはずだ。( FinTech online編集部

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