ゴールデンウィークに入ったが、「でも休暇の後の仕事始めがねえ」と休む前から思う人も多いはず。楽しく休暇を過ごした後なら、仕事のやる気も起きそうなものだが、たいていの人は、遊び疲れてぐったりという姿で通勤する。できればスッキリとした気持ちで、仕事をスタートしたい。
オンとオフの切り替えのコツをまとめてみた。
オフモードへの切り替え、3つのNGに注意
休んだという実感を伴うためには、まず仕事モードをオフモードに切り替えなければならない。いったん気持ちをオフにしたら、当たり前だが仕事は忘れる。これを怠ると、あれこれ考えを巡らし、あげくは心身の疲れをため込んで不調が続く原因の一つとなってしまう。
ところがこのオフモードへの切り替えの際、やってはならないことがある。
- 引きずらない
- 寝過ぎない
- 期待しすぎない
「仕事を引きずる」と、休みの実感を持てない。ある年のゴールデンウィークに、最初の1日だけはやり残した仕事を片付けようと、自宅に関連書類等を持ち帰ってしまった。これでもうアウト。やり始めると、これもあれもと気になり、1日で収まらず引きずってしまった。家族からのブーイングは言うまでもない。とにかく、休暇が始まるときは、何も持たず会社を出よう。
「さあ明日から休み」というと、つい同僚などと付き合いで飲んでしまうこともある。休みの前だから深酒になり、深夜、場合によっては未明まで飲むことなどをやってしまう。翌日、目が覚めたら午後の日差しがもの憂く感じられる時間。これでツーアウト。せっかくの休みを無駄にしてしまう。気持ちのうえでもマイナスだ。この習慣は、まさに引きずるので、休みの前は「定時退社」を徹底するといいだろう。
休みには、普段できないようなことをあれこれ計画する。しかし、ゴールデンウィークのように列島すべてが休暇色に染められるときは、不思議にハプニングが多発する(事故だけでなく)。あまりやりたいことをぶら下げておくと、さっとかすめ取られてしまうようなものだ。そうならないように、やりたいことは、一つだけにしたほうがいい。
例えばNetflixで「ハウス・オブ・カード」の一気見をしたいという人もいるだろう。ケビン・スペーシーの演技もさることながら、あくどい脚本にはまる。好きなワインを選んで陣取る。これだけは家族に許してもらって、あとはひたすら家族サービスであるが、十分、気持ちのうえでリラックスできるだろう。
オンとオフの切り替えは、「気分」の切り替えで
突然だが、英語でオンとオフの切り替えをするという意味を見てみよう。まさにスイッチのオン、オフ(switch on/off)が使えるが、実は気持ちのオン、オフを話した方が伝わる。例えば、
When you have uniforms, it could be possible to change your mood between working and relaxing.
(制服を着用するとオンとオフの切り替えができる)
まさにムード、気分を変えるというのが切り替えの極意だ。
具体的に気分をオフへ切り替えるためには、着るもので決めよう。帰宅してからルームウェアに着替える人は多いだろうが、オススメなのがシルクのパジャマ。着心地がいいうえ、締め付けるのでもないパジャマ独特のジャストフィット感がリラックスさせてくれる。ジャージを着てしまうと緩すぎて、逆に次の行動への妨げとなってしまうことが多かったのだが、パジャマは脱ぎ着するだけで気分が変わるはずだ。
次に照明だ。リビングルームなどで天井からの蛍光灯で部屋全体を照らしてしまうことが多いが、これを間接照明にすることで気持ちが随分と落ち着く。柔らかく温かみのある光と陰影のある空間はやはり心理的な効果が大きいようだ。目を休めることにつながるという指摘もある。
オンへの移行は3つのポイントが重要
ゴールデンウィークに海外旅行を計画していると、スケジュールの関係からどうしても帰国時の翌日から仕事という人もいるだろう。時差も手伝って、頭も体もぼんやりした状態になってしまう。
海外旅行でなくても、国内旅行や家族サービスでぐったりとなった場合、これを解消するのは、「睡眠」しかない。そして気分良く仕事を始めるためのコツも簡単だ。次の3つを実行してみよう。
- 早寝する。
- 翌日着ていくものは前日にコーディネートしておく。
- 朝食はしっかり摂る。
翌朝、バタバタしながら朝食を抜いてダッシュする……というパターンに戻りたくない人は、前日にワイシャツとネクタイくらいは用意しておく。赤系のネクタイで週初からやる気を出すのもいい。朝食は、果物とヨーグルトなど軽めにしたい。しかし、しっかり摂ることが基本だ。
そしてオンの仕事モードに戻す一番有効な方法が、早寝。それも中途半端ではいけない。普段の睡眠時間や個人差によるが、お勧めは最低9時間。
朝6時に起きる人は、9時には寝てしまうということだ。「寝すぎ!」と驚く人、「そんな早い時間に寝られない」という人もいるだろうが、長期の休暇の後のリズムを取り戻す方法として一度やってみると、意外に効果がある。
理想的な睡眠時間は、6―8時間とも言われるが、決定的な根拠はなさそうだ。それより早寝の場合は、普段と違うという心理的なものが影響するのだろう。
また、オフの項目で指摘した寝坊とは異なるうえ、寝だめとも違うことは理解していただけるかもしれない。ゴールデンウィークもしくは長期休暇の最後の1日にやる、ということがミソなのだ。
長期休暇後には、かえって体の不調を訴える人がいる。せっかく休んだのにと思うが、これは仕事モードへの復調がうまくいかないことが、原因の一つだ。そうならないためにも、簡単、かつできることから試してみよう。(ZUU online 編集部)