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職場
Written by 藤田大介 28記事

長時間労働と過労死の関係

「長時間労働では人は病まない」2つの理由

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(写真=PIXTA)

「精神障害に関する労災申請数が過去最多」−−。

6月24日に厚生労働省が公表した「過労死等の労災補償状況」の中に、精神障害の労災補償状況という報告がある。これによると、2015年度の精神障害に関する労災申請件数が、1515件と過去最多を記録したそうだ。

過労死や精神障害の問題となると「長時間労働」というワードが当たり前のように頭に浮かぶ。実際、厚生労働省の定める精神障害の労災認定要件には労働時間数について細かく基準が記されており、長時間労働が精神障害の大きな要因の1つとみなされていることが分かる。

そこで今回は長時間労働と精神障害及び過労死の関係について明らかにする。

分岐点は1998年 自殺者数にも大きな変化

労働時間について、実は厚労省の統計では「一般労働者(パートタイム以外の者)の年間総実労働時間」はここ20年間変わっていない。「ブラック企業」という言葉がよく聞かれるようになったここ数年、違法残業に気をつける風潮になっていることを考えると、以前の方が労働時間は長かったと考えるのが自然だ。

しかし一方で自殺者数の推移を見ていくと、1998年に大きな変化が起きている。勤務問題が原因の一つとされる自殺者数が、前年の1.5倍に跳ね上がり、翌年以降も同程度の高い水準で推移しているのだ。労働時間に大差がない以上、原因は他にある。

1998年には何があったのだろうか。この年は実質GDP成長率がマイナスになり、現金給与総額増減率も初めてマイナスになった年だ。さらに完全失業率も前年から跳ね上がり、非常に高い数値を記録している。「リストラ」という言葉をよく耳にしたのもこの頃。終身雇用の崩壊とかつてのように上がらない賃金。多くの人が、衣食住に困らず、家族を養うといった、安定した当たり前の生活を描けなくなった年と言える。

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