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運営権の民間譲渡が発表された高松空港。厳しい経営環境を克服できるのか(高松空港、写真=筆者)

国土交通省は香川県の高松空港の民営化に向け、運営権を売り出すことを明らかにした。国が管理する空港の運営権売却は、7月から民営化された宮城県の仙台空港に次いで2例目。9月に募集要項を示して早ければ来年夏ごろに売却先を決定、2018年度からの民営化を目指している。

国交省は今後、全国の空港に民営化を広げる方針。高松空港は仙台空港と比べると小規模で経営環境が厳しいものの、民営化に成功すれば政府の方針に弾みがつきそうだ。

空港施設は国が保有、運営権を民間会社へ

国交省によると、売り出される高松空港の運営権は15年間で、最長40年間の延長が可能。国が空港の施設を保有したまま、民間会社に運営権を与えるコンセッション方式を取る。公募で運営権を得た企業が特別目的会社を作り、ターミナルビルと一体で運営、着陸料も自由に決める。

地元の声を反映させるため、地元自治体の香川県、高松市、綾川町が、運営会社に合計10%を超えない範囲で出資、非常勤取締役1人を派遣する。香川県は当初、25%未満の出資を希望していたが、経営介入を心配する民間に配慮して出資比率の上限を抑えたという。

高松空港は羽田、成田、那覇、台北、上海、香港、ソウルの計7路線が運航し、2015年度で過去最高となる178万人の利用があった。徳島県との県境に近い場所に位置し、香川県だけでなく徳島県や愛媛県からの利用者も多い。

空港ターミナルビルの収益を合わせても営業赤字が続き、経営環境が厳しいことを国交省も認めている。しかし、空港ビルの物販収入を使い、着陸料を下げるなどのさまざまな工夫が可能だ。国交省空港経営改革推進室は「新規路線の拡大などに期待が持てる」としている。

高松空港の民営化に対しては、民間企業から積極的な反応が寄せられている。国交省が2015年、民間企業の投資意欲を調査したところ、商社や不動産大手、ゼネコンなど93社が関心を寄せた。仙台空港で同様の調査をした際の71社を上回っている。

香川県の浜田恵造知事は「既存の交通ネットワークやノウハウを生かし、地域活性化に向けて積極的に取り組んでいきたい。参加事業者には地元と連携しながら、民間の知恵や能力を存分に発揮して県民が実感を持てる積極的な提案を期待する」とのコメントを発表した。