腎がん(腎臓のガン)は、成人のがんの約2~3%を占め、男性が腎がんになる割合は女性の2倍といわれています。腎がんは自覚症状がなく、気がついたときには処置が難しくなっていることが多いといわれています。治療が難しい腎がんですが、早期発見がやはり重要になります。
最近では、エコーによる健康診断によって、小さながんの段階で発見できるようになりました。普通の健康診断には腎がん検査まで入っていることは少なく、自ら人間ドッグなどで選択することが必要です。今回は、腎がんの検査の重要性について紹介します。
初期症状がなく気づきにくい腎がん
腎がんは、がんの中でも初期の段階ではほとんど症状が現れません。腎臓は、血液に作られた老廃物を尿として体外に排泄する働きをしていて、大きさは握りこぶしぐらいで背中に左右一個ずつあります。大きな臓器ですが、進行するまでは無症状が続くのが特徴です。
このため、血尿が出たり、腎臓が腫れてきたりして、そのがんがしこりとして触れ、あるいは腎臓の痛みを感じるようになるまで本人は分かりません。あるいは発症していても放置してしまうケースが少なくないこともあって、気がついた時には治療が困難なレベルにまで進行してしまうこともあります。
最初に現れる症状として、血尿が最も一般的といいます。尿中の血液がごく微量で顕微鏡検査でしかわからないこともあれば、肉眼でわかるほど尿が赤くなることもあります。次いで多い症状は、わき腹の痛み、発熱、体重の減少となっています(慶応大学病院の医療・健康情報サイト『KOMPAS』より)。