マイナス金利が適用されている今、預金の利息はほとんどつかず、MMFも償還に。こうした状況下において、どういった資産で運用すべきなのか迷っている方も多いのではないだろうか。
収益がとりにくくなっている中では、預金などの安全性の高いもので運用することは一理あるものの、資産は増えない。仮にインフレが進めば、実質価値が目減りする恐れのある預金が安全とはいえなくなるかもしれない。このように考えると複数の金融商品への運用を行い、いかに資産を守りながら着実に増やしていくかを考える時代になってきているといえるし、資産運用を真剣に検討しなければならない時代ともいえる。
しかしながら、日本では資産運用を本格的に行っている人が少ないのが現状だ。投資信託一つとっても、日本では個人ベースで1割しか保有していないし、保有層は高齢者が多い。一方、米国では4割が保有しており、勤労世帯の保有率が高くなっている。しかも日本では、金融機関における売れ筋商品を1銘柄もしくは2銘柄程度にしか保有していない投資家が多く、なんと1銘柄のみという投資家が過半数を占める状況にある。これでは分散投資の効果が享受できるか疑問であり、インフレ、マイナス金利などの昨今状況に対応できているのかも疑わしい。
そのため、資産運用のアドバイスを行う専門家の協力を得ながら、その時々の状況にあわせて、金融商品を選択できる機会をもつことが真に求められてきているといえる。
FP、IFA、PBの違いとは?
それでは誰に相談すればよいのだろうか。資産運用の専門家には、FP、IFA、PBを主に挙げることができる。
● FP(ファイナンシャル・プランナー)
夢や目標に対して、総合的な資金計画をたて、経済的な側面から支援する専門家である。家計の見直しや住宅・教育・老後といった資金準備、保険の見直しなど、資産運用以外にもその活動領域は多岐にわたる。そのため、資産運用を検討する場合には、資産運用に強いFPを探した方がよいであろう。他の内容も含め、包括的な相談に乗りたい場合にはFPに相談するという方法がある。
● IFA(独立系フィナンシャル・アドバイザー)
資産運用に特化して相談したいという場合には、IFAが中心となるだろう。IFAは世界の政治経済動向を捉えながら、お客様の資産を守り増やすため、最良と思われる投資機会・投資商品を提案する資産運用の専門家である。専門的な知識と経験に基づき、投資家の環境に合わせた運用アドバイスを行ってくれる。
● PB(プライベートバンカー)
富裕層顧客向けにアドバイスを行う専門家である。資産運用のみならず、相続・事業承継などの対策、業容の拡大としてM&Aなど、領域は多岐にわたる。一般的には、FPが一般顧客から富裕層まで幅広く対象とするのに対して、PBは富裕層や企業経営者向け、IFAは資産運用特化といった違いで表すことができるだろう。
資産運用相談相手として信頼に足る相手かどうか?
さて、FP、IFA、PBについての違いについて説明してきた。何を専門とするのか、その領域(幅広いか特化しているか)や対象者によって違いを区別することができる。いずれに相談するにせよ、資産運用の相談相手として信頼できる相手かどうか見定める必要がある。真に信頼できる相手を探すためには、一度会って話を聞くといいだろう。そして自身とあうかどうか、真に相談に乗ってくれそうかを見極めるべきである。
また、自身(投資家)の立場や環境、資産運用に対する考え方を考慮して資産運用の相談にのってくれる、そんな相談相手を探すことが重要となる。
誰に相談するかによって、その後の資産状況が変わる可能性がある。そして、専門家から知識を得ながら自分でも運用方法を身に付けていくことが、最終的には資産を守り増やす一番のポイントといえるかもしれない。(提供: 百計オンライン )
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