金メダル数と日経平均株価の相関性は?
それでは過去最高の16個の金メダルを記録した1964年東京五輪と2004年アテネ五輪の日経平均の動きを見てみよう。1964年の年間の日経平均のパフォーマンスは▲8.55%とマイナスだった。2004年の年間の日経平均は+7.6%だった。とは言っても2003年は+24.5%、2005年は+40.2%だったので2004年の上げが特別高かったわけではない。
念のために金メダルが3個と少なかった1992年のバルセロナ、1996年のアトランタの年も見ておこう。1992年は▲26.4%、1996年は▲2.5%とともにマイナスだ。金メダルが少ない年は株式市場も盛り上がらないとは言えそうだ。 いずれにしても五輪の金メダル数と日経平均の相関性を見いだすのは難しいといえるだろう。
リオでも頻繁にみられるご祝儀相場 個別銘柄に注目
上記のように、日経平均全体への影響はあまり無さそうだが、個別銘柄への影響はありそうだ。ご祝儀相場というのが頻繁に起こるのが株式市場だ。
2020年東京五輪で野球とソフトボールが五輪種目として復活が伝えられたのは8月3日。野球関連スポーツグッズ主力のミズノ <8022> は8月4日に2円高、5日に25円高と買われ、この2日間の出来高は8月3日の倍以上となった。これもご祝儀相場の一環だ。
水泳の荻野選手の金メダルが8月6日、体操団体の金メダルの表彰式のシーンは8月9日、ともにアシックス <7936> のジャージーを着ているシーンがテレビで何度もクローズアップされた。アシックスの株価もご祝儀相場で8月8日には233万株の大商いで142円高、9日には17円高と買われている。
柔道では旭化成 <3407> の大野選手が、8月9日に73キロ級で金メダルを獲得。8月9日の旭化成の株価は1046万株の大商いで53円高となった。
五輪の時期はお盆や高校野球と重なることが多く、市場関係者も相場よりもテレビに釘付けとなり、株式市場の出来高は閑散になることが多い。閑散だとボラティリティも上がり、値動きが激しく難しい相場になりがちだ。こういうときは、相場よりも五輪に集中して、関連銘柄を考えるのも株式市場の楽しみではないだろうか。(ZUU online編集部)
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