生命保険,見直し
(写真=PIXTA)

生命保険に加入していてもその内容を理解して入っている人は意外と少ない。この夏のお盆時期に、生命保険の見直しを検討しようと思っている人へ向けて注意ポイントをご紹介したい。

できるだけ無駄をなくし将来の貯蓄に回す

自分に何かがあった場合に家族が困らないようにとの思いで入った生命保険以外にも、サラリーマンの場合実は遺族年金と言うものもある。遺族年金は職業・所得・保険料の払込期間によって支給金額は違ってくるが、子ども1人のサラリーマン世帯の場合、遺族年金から約161万円(月々約13万円)支払いを受けることができる。特に、子どもがいる場合には大きな保障が受けられる制度で、生命保険に加入する場合や、見直しの時には覚えておいた方が良い。

検討のポイントは現在の生活を維持するための生涯に必要となる資産の額になる。生涯に必要となる資産を計算し、一家の稼ぎ頭が亡くなった時に残された家族が最低限必要とする金額が分かる。

しかし、サラリーマンであれば遺族年金の他にも、会社によっては死亡退職金や弔慰金などが支給されるケースもあれば、現在ある預貯金などを差し引いた分で保険で賄うと考えれば、保障額は高ければ良いと簡単に考えないことだ。

更新型の保険は手数料の安さだけで判断するのは危険

注意として生命保険は、加入時の年齢が高ければ支払う保険料も高いので、保障期間が終わっても保障が必要な場合、新たに保険に加入しようとすれば年を取った分だけ高い保険料を払うことになる。

更新型の保険は、更新が10年サイクルの場合、最初の保険料は安く設定されているが、10年後の更新時には保険料が高くなり、更に10年後にはそれ以上に高い保険料を支払うことになる。結果として他の保険より保険料の総額を高く支払う場合もあるので保険料の安さにとらわれないようにしたい。

保険を見直すのにはタイミングがある

保険料は支払い方法によって割り引かれることがある。保険料の支払いには、「月払い」、「半年払い」、「一年払い」といった方法があり、これらは後者に行くほど保険料が割り引かれるので、そうした節約の方法もあることも覚えておいて損はない。

保険を見直すタイミングとしては生活状況が変わったときになる。見直しのポイントとしては、結婚したとき、出産したとき、マイホームを購入したとき、子どもが社会人となり、独立したとき、定年退職したときと言った具合になる。

結婚をすると家族が一人増え二人での共同生活になるので、家計的にも変わり生活費も増えるのでそれなりの保障額を増やす必要がある。出産したときは家族が増えるので、当然生活費も増えさらに保障額を増やす必要がある。更に子どもの教育費のこともあるので学資保険などに加入検討も視野に入ってくる。

マイホームを購入したときは、ローンを組む際に「団体信用生命保険」という保険に入るケースが多い。これはローンの支払い途中で契約者が亡くなっても、それ以後のローンの支払いを免除されるので、この保険を考慮して既存の生命保険の保障額を減らす方法も生まれてくる。

子どもが社会人となり独立した時は、家族全員の生活維持よりも、夫婦二人が余生を安心して過ごすための保険となるので子どもが独立した分を保障額から減らすことができる。その分を計画的に貯蓄に回し夫婦の老後生活に備えると良い。

定年退職したときの為に、事前に入っておきたいのが終身保険である。保険料は高いが掛け捨てではなく残りの一生涯を全て保障してくれるし、高齢になると医療保険の重要度も増してくるので医療保険の充実も必要になってくる。

このように保険は生活環境で見直す必要があるので、加入時から保険内容が同じだという人は、自分に合った保険に変えることをお勧めしたい。

必要のない特約は削減する

注意したい特約としては、障害保障特約、介護特約、重度慢性疾患特約、女性疾病特約、健康祝い金などがある。障害保障特約は、障害や疾病による所定の身体障害状態になったとき支払われるが、国からも障害者認定者には手厚い保障を受けられることを知っておくとよいだろう。

介護特約は、中には支払い条件が厳しく給付の支払い対象とならない特約もあるので、どういう状態になれば給付対象になるのかを確認しておくことは重要になってくる。重度慢性疾患特約の場合、保険金が受取れる重度な状態とはどれぐらいかを知っておくと良い。

例えば糖尿病のケースを見ると、給付対象となるのはインスリン治療を6ヶ月以上継続し、眼の増殖性糖尿病網膜症があり、下肢に壊疽(えそ)による1足指以上の切断などがあってようやく保険金が支払われる場合もあるからだ。

女性疾病特約を付けるなら、その分、入院特約の日額を上げた方が保障内容が良くなる場合もある。健康祝い金はボーナスとして一時金を受け取れるだけなので、結局は割高になった特約保険料の一部が戻ってきている仕組です。

結局は、祝い金をもらうために積立をしている形になるので、仮に入院した場合には保険会社に没収される仕組みであることを承知で入ることになる。(ZUU online 編集部)

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