友人や友人と会話するように銀行とコミュニケーション

現時点ではFacebookのみでの採用となる予定だが、将来的には「WhatsApp」「WeChat」といったほかの人気チャットアプリも視野にいれている。

DBS銀行は多くの顧客が定期的にモバイルメッセージアプリを利用している点に着目し、顧客にとってより快適で便利なコミュニケーション手段を広げる目的で、ボットサービス採用に踏みきったという。

新サービスによって顧客は、まるで友人や家族とチャットするように、気軽にDBS銀行ともコミュニケーションが図れるようになる。

チャットアプリ上でのやり取りというとセキュリティー面での懸念が持ちあがるが、それについてeビジネス部門の地域責任者、サンディープ・ラル氏は、「万全の安全対策をもって対応する」と、高度なセキュリティーシステムの構成にも余念がないことをアピール。

今年4月にデジタルバンキング「デジバンク(Digibank)」をインドで設立したばかりのDBS銀行にとって、今回のボットサービス開始がインド進出の成功のカギを握っているといっても過言ではない。

デジバンクはその名の通り、従来の支店やカード、パスワードといった物理的アクセスの代わりに、バイオメトリクス(生体認証)など最先端のテクノロジーを屈指した「未来の銀行」をコンセプトにしており、そこにボットが加わることで、さらに利便性が高まるはずだ。

大手銀行がテクノロジーを顧客サービス改善に取りいれている中、DBS銀行のデジタル革命は、顧客中心型モデルの分かりやすい一例といえるだろう。( FinTech online編集部

【編集部のオススメ FinTech online記事 】
金融業界のビジネスパーソンはFinTechの進行に危機感を持たなければならない
「フィンテックは必ずしもハイテクばかりではない」みずほFG 山田執行役常務・CDIO
freee「本質的で価値あるものを生み出し、社会に、業界にインパクトを与える仕事を」
「Facebookメッセンジャー」で株式投資
将来の株価が予測できない理由 金融システム白熱教室第4回