「株主優待(8月)銘柄」の投資ポイント

各社株価データおよび決算短信をもとにSBI証券が作成。配当は上段が一株当金額(円)でそれらを株価で割った「利回り」が下段に百分率で表示されています。配当、営業益ともに予想は「会社予想」ベースです。なお、以下の各銘柄の表も同様です。

◆クリエイト・レストランツ・ホールディングス <3387>

クリエイト・レストランツ・ホールディングス

クリエイト・レストランツ・ホールディングス日足

●株主優待のポイント

100株保有でお食事券(3,000円)が1枚贈呈されます。2月末に権利が確定する分も合わせば年間6,000円分のお食事券が贈呈されることになります。「磯丸水産」など当社各店で使えます。予想配当利回り(年間)1.3%と合計すると、手厚い株主還元であると評価できそうです

●投資ポイント

創業19期目で売上高が1千億円を超えるなど急成長を遂げてきました。前期も新規出店108、M&Aによる増店109に撤退38店舗と店舗を純増させ、期末は795店舗に拡大しています。今期も第1四半期の営業利益は前年同期比16.7%増と好調なスタートです。急拡大してきましたので、収益面で店舗効率を維持することが一層重要になりそうです。

◆吉野家ホールディングス <9861>

吉野家ホールディングス

吉野家ホールディングス日足

●株主優待のポイント

100株保有で株主ご優待券(飲食券300円)が10枚(計3,000円分)贈呈されます。2月末権利も合わせれば年間6,000円分のご優待券が贈呈されることになります。主力業態「吉野家」で牛丼並盛は380円ですので、優待券をフル活用すれば相当回数使えそうです。

●投資ポイント

吉野家(国内1,199店、海外684)の他、はなまる(うどん)、京樽(寿司)などグループで3,000店舗弱を展開しています。第1四半期は前年同期比58.3%の営業減益でしたが、「はなまるうどん」の出店コスト等が響いたようです。2016/3~7の既存店売上高は前年同期比2.1%増と堅調なようです。もっとも、株主優待で人気の銘柄だけに予想PERは50倍近くあり、やや割高感が強まっています。

◆エスフーズ <2292>

エスフーズ

エスフーズ日足

●株主優待のポイント

100株以上保有の株主へ一律「自社グループの商品を優待価格にて特別販売」(カタログから)の権利が贈呈されます。また、2月末優待では500株以上保有で自社製品の贈呈があります。

●投資ポイント

第1四半期は前年同期比20.4%の営業増益でした。通期では13.9%の営業増益見通しですが、それと比較しても「上方修正含み」のスタートと言えそうです。アナリストは来期も2ケタ増益を予想しているようで、業績は好調と言えそうです。予想PERは13.3倍(8/18)と割高感は感じられず、株価も一時より下がっており、中長期保有も可能な銘柄と言えそうです。

◆ワッツ <2735>

ワッツ

ワッツ日足

●株主優待のポイント

8月末に100株以上保有の株主に対し、自社プライベート商品詰合せ(台所・衛生・掃除用品等)10点が贈呈されます。3年以上を継続保有した場合は20点になります。株主還元については継続した安定配当(連結配当性向20~30%が目処)を中心に考えています。

●投資ポイント

100円ショップの直営店舗展開が売上の8割超を占める中核業務になっています。業界第4位で出店・退店のコストを低く抑えるオペレーションが武器になっています。ファッション性を意識した店舗を増やすべく投資してきましたが、投資一巡で来期頃から利益率の向上につながりそうです。

また収益には逆風となりやすい円安が一巡したことも追い風と考えられます。既存店売上高(前年同月比)は上期+1.2%、下期(7月まで)+2.0%と回復傾向です。株価も1,000円前後でもみ合いに転じています。

◆イオン <8267>

イオン

イオン日足

●株主優待のポイント

100株以上保有する新規株主に対して案内書が送付され、「オーナーズカード」が発行されます。半期100万円を限度とする買物金額に対し、100株を保有する投資家なら3%(その他保有株数に応じて最大7%)のキャッシュバック(後日)を得られることになります。

100万円買い物した場合は3万円になりますので、イオンの店舗を頻繁に利用する投資家にとっては利用価値の高そうな優待と言えます。SBI証券でも、イオン株で初めて株式投資を始める投資家が多くなっています。

●投資ポイント

第1Qの営業利益は328億円で前年同期比5.8%の減益となりました。食品スーパー、ドラッグストア、ディスカウントショップ、金融などの事業は黒字ですが、総合スーパーが93億円の赤字で足を引っ張っています。業績改善への不安から足元の株価も低迷しています。今後「総合スーパー事業」のビジネスモデルをどう再構築していくのか、大きな課題になりそうです。

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

鈴木英之
SBI証券 投資調査部

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