株主優待銘柄
(写真=PIXTA)

日経平均株価は8/12(金)に一時16,943円まで上昇し、6/1(水)以来の高値水準を回復していましたが、ここにきて外為市場で円高が加速し、株価の下げる局面が増えるなど波乱の様相が強まりつつあります。ただ、波乱で株価が下がると中長期保有を前提にしている投資家の中には、投資好機と捉える向きも増えてきそうです。

今回の「日本株投資戦略」では、株主優待について考えてみたいと思います。同時に配当についても加味したいと思います。8/26(金)には96社の上場銘柄(2月・8月決算銘柄)が、9/27(火)には379社(3月・9月決算銘柄)が「権利付最終日」を迎えますので、株主優待や配当について考えるには悪くない時期だと考えられます。

株式相場に波乱の芽が出てきた今だからこそ、値上がり益の追求だけでなく、株主優待や配当など他の収益についても再検討することで、株式投資のパフォーマンスを一層上げることが可能になると「日本株投資戦略」では考えています。特に今回は8/26(金)に「権利付最終日」が接近している銘柄について「最終チェック」を行い、投資の可否のひとつの材料にしていただきたいと考えています。

投資家に「人気」の株主優待(8月)銘柄はコレ!?

表1は当社Webサイト上の「国内株式」内に設置されている「株主優待検索」ページから、8月が権利確定月になっている銘柄を「閲覧回数順」にソートし、その回数の多い銘柄について上位15銘柄を並べたものです。それらの銘柄について株価と最低投資単位で投資した場合の株主優待内容を記載しております。

最近、株主優待はそれを享受して生活を楽しむ著名投資家や各種メディアによる紹介もあり、多くの投資家の関心を集めているようです。しかし、「魅力ある株主優待」を考える時、投資家によって「投資余力」も「投資スタンス」も「生活スタイル」も「好み」もそれぞれ異なると思いますので、魅力を感じられる株主優待内容も「人それぞれ」であるのが現実だと思います。だとすれば、様々な投資家が数多く閲覧している銘柄には、それ相応の意味があると考えられます。

経済効率的には無論、なるべく少ない投資金額で権利を確保でき、優待と配当を合わせた総合利回りが高ければ、満足度は高くなると考えられます。しかし、「魅力ある株主優待」はそれだけでは決まらないとみられます。知名度や業績面で安心感のある銘柄であることや、優待内容がその投資家にとって有用性の高いものであることも重要な要素だと考えられます。

表1では「閲覧回数」の多い上位銘柄について株価と優待内容しかご紹介しておりませんが、次項では会社概要や足元の業績、配当の状況等をチャートや投資ポイントの解説とともにご紹介(上位5銘柄)しています。閲覧回数が多い銘柄を単純に「魅力ある株主優待」銘柄と考えるのではなく、より総合的に判断していただければと思います。

なお、8月を権利確定月とする銘柄の権利付最終日は多く(表1銘柄はすべて)が8/26(金)と接近しており、それを過ぎて買い付けても権利は享受できませんのでご注意ください。また、権利付最終日に向けて買い需要が増えやすい反面、「権利落ち」以降はそれが剥げ、株価が下がりやすくなる面がありますので併せてご注意ください。

なお、機会を改めて「9月優待」銘柄についても考察したいと思います。

表1 投資家に「人気」の株主優待(8月)銘柄はコレ

当社WebサイトのデータをもとにSBI証券が作成。当社Webサイトの株主優待検索ページで、8月が権利確定月になっている銘柄を「閲覧回数順」にソートし、その回数の多い銘柄について上位15銘柄を並べました。ただ、株主優待の権利を獲得するために保有期間に制限のある銘柄や、権利付最終日がすでに経過してしまった銘柄は除きました。

なお、上表の銘柄はすべて最低売買単位が100株となっています。なお「最低投資単位を保有した場合の株主優待(8月)内容(概要)」は、株主優待内容のポイントをご紹介しているものであり、その内容すべてを記載している訳ではありません。投資単位や保有期間により優待内容が異なるケースも多くあります。

※株主優待の内容、権利確定月、権利付最終日等は随時変更される可能性がありますので、最新の情報は必ず当該企業のホームページ等をご確認ください。