小林製薬,アンメルツヨコヨコ,ネーミング
(画像=Webサイトより)

小林製薬 <4967> の商品といえば、適切に商品性を表現するネーミングセンスに定評がある。「熱さまシート」や「ポット洗浄中」、「コリホグス」、「ブルーレットおくだけ」など、親しみやすく、軽妙洒脱なネーミングで愛されている。

同社の看板商品の一つ、外用消炎鎮痛剤「アンメルツヨコヨコ」が、発売50周年を期に海外進出するという。海外進出と簡単に言っても、その国の習慣や言語に合わせた展開をしなければ、苦労する上せっかくの努力も水の泡になりかねないが、小林製薬はどう出るのだろうか。

国に合わせてネーミングを変えた例も

市場のグローバル化が進む中、海外への進出に際しては、商品名を変更しているケースも少なくない。中でも良く知られているのは、アサヒGH <2502> に属する「カルピス」だ。カルピスをそのまま英語表記すると「Calpis」となるが、これは「牛のオシッコ」を意味する「cow piss」に聞こえてしまうため、海外での商品名は「Calpico」に変えている。

また大塚HD <4578> の「ポカリスエット」も、海外進出に際して名前を変えた商品の一つだ。飲料の商品名に「汗」を意味する「sweat」が入っていることに、海外の消費者が敬遠する可能性を考え、単に「ポカリ」という商品名で対応している。どうやら各社、苦労して試行錯誤を加えている様子だ。

江崎グリコ <2206> のポッキーも、英語表記すれば「Pocky」となるが、豚肉がNGのムスリム圏で、「porky」と聞こえるのは具合が悪い。そこで、東南アジア市場では「Rocky」という名称が、使われている。実のところ「Pocky」は「あばたがある」を意味しているため、こうしたイメージを避けるためか、ヨーロッパでは「MIKADO」という名称が使われているという。