米国顧客満足度指数(ACSI)が8月23日付で発表した「ACSI オートモービルレポート 2016」や、アメリカの消費者団体専門誌「コンシューマー・レポート」の結果を見ると、米国での日本メーカーの顧客満足度が高いことが分かる。詳しく見ていこう。

自動車全体の平均満足度は3.8%上昇

ACSI オートモービルレポート(2016)の、全ての自動車ブランドを対象に見た、平均顧客満足度は82点(100点満点中)と、前年比で3.8%の大幅上昇を記録している。過去2年間連続低下を続けていたが、一転して上昇の評価を得た格好だ。この評価上昇は、もちろん自動車業界全域(米国、アジア、欧州の自動車ブランド)であり、16ブランド(全24ブランド)で顧客満足度指数が上昇を見せた。

一方で、保証制度や燃費に関しては満足度が最も低く改善の余地はあるようだ。それを踏まえた全体的評価を見ると、パフォーマンス、信頼性、外観のデザインでは特に満足していると言えるようだが、顧客満足度指数が低下した5ブランドあることを付しておきたい。

顧客満足度指数が高いブランド順位

それでは、今年の顧客満足度が高いブランドを見てみよう。

1位:リンカーン(87点)
2位:ホンダ(86点)
3位:BMW(85点)
3位:トヨタ(85点)
5位:GMC(84点)
5位:インフィニティ(84点)
5位:レクサス(84点)
5位:スバル(84点)
9位:アウディ(83点)
9位:シボレー(83点)
11位:フォード(81点)
11位:ヒュンダイ(81点)
11位:メルセデス・ベンツ(81点)
14位:マツダ(80点)
14位:日産(80点)
17位:ビュイック(79点)
17位:キャデラック(79点)
17位:クライスラー(79点)
17位:起亜(79点)
17位:三菱(79点)
22位:ダッジ(78点)
22位:ジープ(78点)
22位:フォルクスワーゲン(78点)
25位:アキュラ(76点)

ホンダ・トヨタ・日産のブランド力は健在

顧客満足度指数1位をアメリカのリンカーンが取ったことは評価するとして、2位はホンダがしっかり入っており、トヨタもBMWと並び3位に堂々と入り込んでいる。GMCは昨年の78点と振るわなかったが、今回は5位の84点をたたき出し飛躍的にスコアを伸ばした。

さらに特記すべきは、インフィニティが5位に入ったことだ。日本車ブランドでも下位にランクされているのだが、今年は84点の5位は大躍進であるし、日本車ブランドの中でも3位に踊り出たことは日産のプライドを守ったと言える。

5位となったレクサスは84点と高い得点を3年連続取っていたのだが、2016年は他の多くの自動車メーカーが躍進しことからランクをダウンしてしまったことは意外であったと言える。同じく84点という高い得点を獲得したスバルは昨年同様の5位と上位ランクをキープした格好になっている。