世界最大の米ヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツが「効率化に向けた改革」と称し、リストラを予定していることが複数のソースから明らかになった。

2005年にはわずか150人だった従業員が、現在は1700人にまで膨らんでおり、「非投資部門が過去5年で膨張しすぎ、効率が低下している」と顧客宛ての手紙で述べている。

新マネージメントチーム結成で根本から見直し、基盤を強化

ブリッジウォーターは9月15日、テクノロジー部門、人材部門、施設部門、マネージメント・サービス部門を含む全体的な組織再編を計画していることを従業員に通告。

同日顧客に送付された手紙の中でも、レイ・ダリオCEO自ら「人材、プロセス、テクノロジーなどを大幅に改革する」と宣言しているほか、内部の事業に詳しい関係者からも同様の内容が確認されている。

ブリッジウォーターの再編計画に関しては今年上旬からメディアで報じられ、様々な憶測が飛び交っていたことから、本来は内部で処理するはずの改革プロセスにも関わらず、顧客に真相を明らかにする意図で手紙を送付したという。

資産運用額1500億ドル(約15兆3420億円)のブリッジウォーターにとって、2016年はこれまでのところ浮き沈みの激しい年となっている。

米コネチカット州のウェストポートのフラッグシップファンドが、一部9%以上落ちこんだのとは対照的に、新規顧客による運用資産総額は225億ドル(約2兆3013億円)を記録。

大胆な組織再編によって不要な部分をそぎ落とし、業務の効率アップを図ることで、基盤をさらに強硬なものへとかためるを時期にさしかかっているようだ。

今年上旬には新しいマネージメントチームを結成し、ダリオCEOが一時的にマネージメント業務に復帰するなど、精力的に改革作業に取り組んでいる。

ダリオCEOは「革命的な真実と透明性を通して、有意義な仕事に打ちこみ、有意義な人間関係を築きたい」と、新しく生まれ変わるブリッジウォーターの未来に、多大なる希望と野望を抱いている。(ZUU online 編集部)

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