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(写真=PIXTA)

お金に関する正しい知識を身につけたいなら、「ゲーム」で遊んでみることをおすすめする。

ゲームと言っても、ハード機器を利用するものではなく、アナログなボードゲームだ。低価格で手に入れることができ、手軽に挑戦することができる。お金の勉強ができるボードゲームといえば「モノポリー」が思い浮かぶだろうが、それだけではない。

ロバート・キヨサキ氏考案の「キャッシュフローゲーム」

このゲームは知らなくても、『金持ち父さん 貧乏父さん』という本のタイトルは聞き覚えがあるはずだ。ロバート・キヨサキさんの著書であり、109カ国で読まれているベスト&ロングセラーだ。「キャッシュフローゲーム」はこの本の中で登場する著者が考案したボードゲームである。

このゲームは、「会社や税金のためだけに働く毎日から抜け出すためにはどうすればいいのか」、つまり「お金のために働かずに、お金を働かせるためにはどうしたらよいか」を考え、ゲーム自体を楽しみながら学ぶことができるものなのだ。金持ちになるための思考を作ることができ、金融・投資・会計への理解を深めることもできる。

3つ種類があり、初心者から中級者向けの「キャッシュフロー101」、上級者向けの「キャッシュフロー202」、そして子ども向けの「キャッシュフローフォーキッズ」だ。子どものうちからお金の大切さを知ることができることはいいきっかけだろう。

遊び方はまずは「ラットレース」で条件を満たして脱出し、「ファーストトラック」に着くことがゴールだ。「ラットレース」では、初期のわずかな手持ち金と、毎月のキャッシュフロー(総収入−総支出)を駆使して不労所得を増やすことが目的になる。その際、働かなければ生きていけない恐怖と、収入が増えれば増えるほどもっと良いものが欲しいと思ってしまう欲望といった、人生の罠に負けないように進めなくてはならない。

働かなくては生きていけない恐怖というものはどのようなものがあるのだろうか。ゲームの中では「Downsized=リストラ」、「Baby=子どもが生まれる」というものがある。ゲームの中でも現実でも子どもが生まれることは喜ばしいことだが、支出が増えることは否めない。改めて現実味のあるゲームであることがわかるだろう。

働かなくても生きていける経済的自由を手に入れると「ラットレース」を抜け出すことができる。そういった状態になるには、資産を買って勤労所得を不労所得に変え不労所得を増やし、支出を減らすため負債を減らす(ローン返済)必要がある。不労所得が総支出を上回った時、ゲームの中で「ラットレース」から「ファーストトラック」、いわばお金持ちの世界にランクアップし、そこで夢を叶えるようになる。一つゴールしたからと言って、そこが終わりではない。『キャッシュフローゲーム』では、人生には常に目標が必要であることを教えてくれている。

定番中の定番「モノポリー」

やはり定番の「モノポリー」にも触れておかなければなるまい。

これは英語で「独占」を意味する言葉で、ゲーム内容は資産を増やす点では「キャッシュフローゲーム」に通じるように思えるが、最終的には他のプレイヤーをすべて破産させることを目的としている。他のプレイヤーを破産させるためには、早い段階で手持ちの資金を資産に投資しなくてはならない。その方法は土地の買収と家の増築になる。

「モノポリー」では買収した土地に他プレイヤーが入ると宿泊代をもらうことができる。家を増築するとホテルを建てることができ、そのマスの宿泊代が高額になるのだ。そのためできるだけ早く土地を独占しホテルを建設できたプレイヤーが有利になる。

しかし建設するには必ず他のプレイヤーの持つ土地が必要になり、土地の買収交渉が行われる。ただお金にものを言わせた交渉も通用しないこともあり、現実世界のシビアな面を見ることができるゲームなのだ。「資産を増やすための投資の大切さ」や「給与を資産購入に使用する重要性」、「お金に関する交渉力」を学ぶことができる。

その他にも多数

この他にも、ホテルチェーンに投資して資産を増やしていく「アクワイヤ」や、トレーダーとなり乱高下する先物取引をし資産を増やす「大勝負(Hab & Gut)」などがあり、これらも面白味と実技を兼ね備えたボードゲームだ。また、かつて日本で一世を風靡した「人生ゲーム」も就職や結婚など疑似人生を送れることから、一つのお金の出入りを学べるゲームだと言えるだろう。

現実はゲームのように甘くはないし、やり直しもきかないことがほとんどだ。しかし、資本主義の世界で生き抜くためのお金の流れを学ぶことができ現状を振り返るには、これらボードゲームの仕組みはとても便利である。様々なタイプの人とゲームを楽しんでみてはどうだろうか。(ZUU online 編集部)