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(写真=PIXTA)

プロ野球千葉ロッテマリーンズの本拠地千葉マリンスタジアムの命名権における優先交渉者について、千葉市は10月28日、衣料品通販サイト「ZOZOTOWN」を展開するスタートトゥデイを選定したと発表した。

今後は千葉市とスタートトゥデイ双方で協議し、11月中旬には新名称を決め、12月1日から使用することになった。スタジアムのように規模の大きな施設の名称を決める権利(命名権)のことを一般的に「ネーミングライツ」と呼んでいる。

ネーミングライツはプロ野球チームの本拠地となるスタジアムにおいて話題となることが多いようだが、その仕組みや他スタジアムの状況・海外でのネーミングライツビジネスなどはどのようになっているのだろうか。

施設の名前を売買するネーミングライツビジネスとは?

プロ野球やサッカーJリーグなど、ある程度メジャーなスポーツのスタジアムに企業の名前や商品・サービスの名称などが付いていることがある。

その施設の名前などが付いている企業が運営しているものでなく、施設の名前を付ける権利を購入していることによるものだ。施設の名前を売買するビジネスはネーミングライツというビジネスとして、日本でも1990年代後半より導入された。

売る側のメリットとしては、施設維持にかかる費用の負担軽減が挙げられる。ネーミングライツを販売しているのは、多くが地方自治体の施設だ。

最近は地方自治体の歳入も減少の一途をたどっている。大きなイベント開催時に建設された施設維持にかかる費用を毎年捻出するのは、とても厳しい状況だ。そんな苦しい経済状況を少しでも改善することがネーミングライツ導入の目的だ。

一方、買う側のメリットはその宣伝効果だ。施設は地方公共団体が運営しているので、地域の利用者が多く見込める。施設に企業名や商品・サービス名を付けることで、その多くの利用者に認知を拡大させることができるのだ。

名称がコロコロ変更する球場も

ネーミングライツを導入した国内球場で、名称が何度も変わったことで知られているのが宮城野原公園宮城球場(宮城球場)だろう。

初年度から3年間は、労働人材派遣会社のフルキャストがネーミングライツを行使し、宮城球場からフルキャストスタジアム宮城となった。その後、フルキャストが業務停止処分を受けたので、2007年シーズン終了をもって同球場でのネーミングライツ解消を決定。

その後、ネーミングライツは日本製紙が獲得し、日本製紙クリネックススタジアム宮城に。契約満了の2013年、日本製紙が権利の更新をおこなわなかったため、再び募集・選定。最終的に、球団を保有している楽天がネーミングライツを取得した。

球場名は2014年1月から楽天Koboスタジアム宮城、2016年2月からは現状のKoboスタ宮城となっている。

国内におけるその他の主なネーミングライツ実例としては、プリンスホテルによる西武プリンスドーム・ヤフーによるヤフオクドーム・マツダによるMAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島・プレナスによるほっともっとフィールド神戸などが挙げられる。

メジャーリーグのネーミングライツの特徴は?

メジャーリーグ、クリーブランド・イディアンズの本拠地はプログレッシブ・フィールドという名前だ。

以前は、前オーナーの名前からジェイコブス・フィールドと呼ばれていた球場だが、クリーブランド郊外に本拠地がある自動車保険会社プログレッシブ社が、2008年から16年間のネーミングライツを獲得している。

日本のスポーツ界におけるネーミングライツは、長くても5~6年。プログレッシブ・フィールドの16年間というのはとても長い印象だ。

さらにアメリカ・メジャーリーグの他の事例を見ると、ニューヨークにあるニューヨーク・メッツの本拠地シティ・フィールドの場合、契約期間は20年間とやはり長い。

イチローがかつて在籍していたシアトルマリナーズの本拠地セーフコ・フィールドも、セーフコという保険会社が20年間のネーミングライツを持つ。契約期間が長いネーミングライツが本当に多いのがよくわかる。

野球以外のスポーツ施設の場合

ネーミングライツを獲得しても効果が得られず撤退する事例もある中、ネーミングライツ国内第1号として2003年から味の素スタジアム(東京スタジアム)のネーミングライツを持つ味の素は、実施して10年以上が経過した結果、会社の好感度も向上したという。

味の素スタジアムでは、サッカーの試合以外でも積極的にさまざまなイベントを誘致し、無料開放も実施。周辺施設を含めて、Jリーグで約50万人・それ以外のイベントなどで約150万人が利用する。

サッカーをメインとするスタジアムであっても、サッカーの試合だけに集客手段を集中しないことや、行政と緊密に連携することなどがネーミングライツを効果的に長く継続できる要因となっているようだ。(藤瀬雄介、スポーツ・ヘルスケアライター)

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