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解約のリスク、手続きなどを詳しく解説

自動車保険の解約で知っておきたいアレコレ

自動車保険,解約
(写真=Thinkstock/Getty Images)

保険見直しを検討したとき、最も簡単に節約する方法として保険を解約することに行き着くかもしれない。しかし、契約途中の保険を解約することにはリスクやデメリットが存在することを忘れてはいけない。今回は特に、自動車保険解約に際して生じうるリスクについてまとめた。事故後の解約を検討している方などは、ぜひ参考にしていただきたい。

途中で解約したい、短期率とは

年間契約の自動車保険について解約が選択肢に含まれるのは、残り期間分に対して相応の返戻金が支払われるからだ。この返戻金だが、月割り計算で全額を返還する保険会社もあるものの、一般的には短期率によって割り当てる保険会社が多い。短期率は、以下の短期率表によって求められる。

保険期間 短期率
7日まで 10%
15日まで 15%
1ヶ月まで 25%
2ヶ月まで 35%
3ヶ月まで 45%
4ヶ月まで 55%
5ヶ月まで 65%
6ヶ月まで 70%
7ヶ月まで 75%
8ヶ月まで 80%
9ヶ月まで 85%
10ヶ月まで 90%
11ヶ月まで 95%
12ヶ月まで 100%

 

仮に年間保険料10万円の保険を半年、6か月で解約した場合、短期率は70%となる。保険料10万円の70%は7万円となり、これが「保険会社に」当てられる。差し引いた3万円が、年間保険料10万円に対する返戻金だ。

保険は通常、短期契約と長期契約を比較すると1日あたりの保険料は短期契約の方が高額になる。1日自動車保険の保険料などと比べると分かりやすいだろう。短期率とは、本来年間契約である保険を「短期契約と見なした場合」に割増される保険料率なのだ。

さて、上記の話はあくまでも年払いのケースについてである。月払いで保険料を支払っている場合は、月割り計算となる。日割りではないためすでに支払っている月の保険料は返還されないが、もし翌月の保険料が先に引き落とされていた場合はこれが全額返還される。

通年で見ると年払いの方が手数料などの分割安になるが、解約に限れば月払いはメリットが大きいと言えるだろう。もしも契約期間中に車両を手放すなど、先に解約することが分かっているならば月払いにすべきだ。

自動車保険解約のリスク

車両を所持している状態で自動車保険を解約することにリスクが伴うのは言うまでもないが、事故時の補償以外にもいくつかデメリットが存在する。自動車保険には等級(ノンフリート)制度が用いられているが、自動車保険を解約するとこれがリセットされてしまう。

仮に現在の等級が10等級であろうと20等級であろうと、解約後新規に加入すると6等級ないし7等級からのスタートとなる。等級による保険料の差額は、契約内容によるため具体的な金額を提示することは難しい。しかし保険期間が残りわずかな場合などは、解約を控えた方が良いだろう。

これは車両を手放す際に保険解約する場合も同様だが、その場合は保険会社へ中断証明書の発行を依頼することで、等級を維持することが可能だ。自動車保険を解約するならば、この中断証明書についても合わせて認識しておこう。

事故後の解約について

事故の大きさによっては、修理せず廃車となるケースもあるだろう。こういった場合保険会社には処理義務がすでに生じているため、保険手続きが済んでいなくとも即刻解約してしまって問題ない。ただし中断証明書については別途手続きを忘れてはいけない。

問題となるのは、保険利用により等級がダウンした場合だ。車両保険などを利用すると等級は3ランクダウンするが、これは別の保険に新規加入したとしても当然引き継がれる。特に等級が著しく低い場合、保険会社によっては新規加入を拒否すると明言しているケースもある。

等級は、事故の翌年から無事故であれば毎年1ランク上昇するため、3ランクダウンしたとしても3年間で元に戻る。通常はそのままの契約を続けることがもっとも得策と言えるだろう。

専門知識がないなかでの解約は危険

短期率から返戻金を求める計算はまだしも、等級による保険料の試算は知識がない人間が行うにはいささか大変だ。残り期間分について返戻金を受け取った方が得か、ランクダウンした等級のまま契約を継続した方が得か、これを正しく判断することは素人でなくとも難しい。はっきり言って代理店や担当者によってもこの辺りの判断はまちまちであり、保険解約や補償金受け取りでしばしば問題が起こるのは仕方がないこととも言える。

基本的に中途解約はすべきでない

今回紹介したケースに限らず、保険商品は基本的に満期を迎えることを前提に設計されている。これが満たされなければ、保険会社ばかりがリスクを背負うことになってしまう。返戻金について短期率というものが設定されているのも、これが理由だ。事故等で契約車両そのものがなくなってしまった場合を除き、自動車保険を中途で解約するメリットは非常に薄いだろう。

自動車保険の解約で知っておきたいアレコレ
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