自動車,保険,自動車保険
(写真=PIXTA)

自動車保険を完全に理解して入っている人は少ないのが普通だが、中でも分かりにくいのは「人身傷害保険」だ。

搭乗者保険に重複部分があるし共済、ふつうの傷害保険などと重複しやすいからだ。

自動車保険はいくつかの保険の集まり

人身傷害保険は新しい保険で、1998年に発売されている。新しいので中味は多機能で良いようだが、あながちそうでもない。考えようによってはこれまで無くても不便でなかったところに、わざわざくっつけたような保険だからだ。

というのは生命保険、医療保険、傷害保険などが既にあり人身傷害保険の役割の一部を果たしているし、そういう意味では必ずしも優先度の高い補償ではないからだ。

ところが最近の自動車保険は人身傷害保険を基本補償(取り外せない)にし、加入者に最適な保険を提供しているかに見せ保険会社がもうけることを優先しているようにも見える。

人身傷害保険は多機能かつ行き届いた内容ではあるが、本当に必要なのかどうかは慎重に判断すべきだろう。

人身傷害保険の機能を見る

すでに生命保険や医療保険、傷害保険に加入しているなら、そちらの内容を確認してほしい。人身傷害保険と同じ機能を持つ保険には、亡くなった死亡保険金が出る生命保険があるし、すでに入院の治療費が出る医療保険に入ってる場合ものある。

さらに通院の治療費が出る傷害保険に入っていたことを忘れている場合もある。休業補償や所得補償保険も、すでにそれらの保険に付随している存在でしかない。

このように見ると改めて人身傷害保険の多機能さを実感してしまう。

ただし人身傷害保険は原則として自動車事故のとき使われるので、病気で入院したとか亡くなった時は役立たない。多機能だが使える場面は限られているので、逆に生命保険や医療保険は不完全であるかもしれないが、人身傷害保険のかわりを果たすことはできるのだ。

二重に保険料を払いたくなければ、「人身傷害保険だけを残し生命保険や医療保険を止めてはどうか」と考える人もいる。

だが「人身傷害保険をあきらめるか、その機能を削ることを考えて良いのでは」と思う人は、ここで気が付くはずだ。

人身傷害保険が本当に必要なのは、仕事で日常的に車を使う人だけではないかということだ。

人身傷害保険で補償する事故の範囲

人身傷害保険の中味は、契約している自動車に乗ってる時の交通事故、持ち主問わずに乗っている時の交通事故・自動車、自転車や歩行を問わずの交通事故の三段階。人身傷害で死亡保険金の限度額は下は2000万から3000万円で限度額の最高は「無制限」だ。

3000万円と無制限を比べても月当たりの保険料は数百円の差なので、保険料の節約効果は薄い。だが仮に亡くなったときや病気や大きなケガをしたときは、人身傷害保険ではなく、それぞれ専用の保険で要は足りていることになる。

それでもやっぱり念のために人身傷害保険に入っていたいと考える人は、最低限の補償から出発すればいい。必要と思われるときは限度額を増やすなり補償の範囲を広げればいいのだ。

自分が乗っている時の事故のカバーで十分

人身傷害保険の事故の範囲は3段階に分かれているので、範囲を広げれば自動車と関係のない交通事故もカバーすることができる。

だが通常は自分の車に乗っているときの事故だけで十分だし、他人の車を運転する機会の多い人は、もう一段階広げて考えればいい程度なのだ。

ところが自動車保険によっては「補償する事故の範囲」に人身傷害保険が基本補償になっていていたりする。この場合、その保険は金もうけ主義自動車保険とも言える。

そう考えると、人身傷害保険を付けるなら搭乗者傷害保険は外してもよいと考えても不思議はない。

自動車の傷害保険という意味では重複する点は多いからだ。

搭乗者傷害保険の方が向いている人

人身傷害保険の方がカバーする補償範囲では便利だが、搭乗者傷害保険のメリットは支払いの早さだ。

搭乗者傷害保険は契約時に保険金の金額が決まっているので、仮に損害額がまだ決まっていなくても、一定の要件満たせば(診断確定や治療開始)治療中であっても保険金を受け取ることができる。

もちろん人身傷害保険と搭乗者傷害保険の両方に入ることは、相当手厚い補償にはなる。しかし、重複する部分も大きいことから、両方入るには保険料の面からも覚悟しておく必要がある。(ZUU online 編集部)

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