無印良品,良品計画,宇治抹茶チョコがけいちご
(画像=プレスリリースより)

無印良品が変わりつつある。トレンド商品でなく、シンプルで気分が良くなる商品を提供し続けていた無印良品。アパレル、生活雑貨などが主力であることに変わりはないが、国内では食料品の人気が高まりつつあり、販売スペースも増えてきているようだ。

無印良品は海外での人気も高い。中国など東アジアでは確固とした地盤を築きつつあり、利益の大半を海外で稼ぎつつある。その無印良品を運営しているのが良品計画 <7453> だ。時代の変化に合わせて進化する良品計画の現状に迫ってみよう。

東アジアでも順調に成長する「無印良品」

無印良品は、もともと西武グループのスーパー西友のプライベートブランドとして誕生したことをご存知だろうか。1980年に生まれた無印良品は、流行りすたりのない、シンプルで環境に優しい自然志向のライフスタイルを目指したセレクトショップのような位置付けで成長を続けてきた。

足下の業績は、消費関連で伸び悩む会社が多い中でも好調だ。10月5日発表の2017年2月期の中間決算(3〜8月)では、売上1617億円(10%増)、営業利益198億円(23%増)と大幅増収益を達成した。通期でも売上3365億円(9%増)、営業利益380億円(10%増)の過去最高益を見込んでいる。

無印良品の売上はすでに35%が海外になっている。8月末時点で、国内店舗数は418店、海外店舗数は363店舗。特に東アジア(中国、台湾、香港、韓国)は246店舗を占めている。

今上期は売上の約65%を占める国内部門が9%の増収、同じく27%を占める東アジアが11%の増収である。つまり、売上の伸びで東アジアは国内を上回っているのだ。とりわけ中国は15%増と高い伸びを示している。

営業利益をセグメント別に見てみよう。国内は109億円で営業利益率は10.3%、東アジアは93億円で営業利益率は21.5%で、東アジアのほうが利益率は高い。アジアの利益の総額が日本の利益を超えるのも時間の問題だろう。

海外事業の売上は2016年2月期中に上海、台南、ソウル、シンガポール、NYにそれぞれの国における最大規模店をオープンしたことで、1090億円と41%増え、営業利益は170億円と98%増だった。今年はインドのムンバイなどに1号店、2号店を出店。また、サウジアラビアとクウェートにも1号店を出店するなど中東にも進出している。