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生前贈与を理解する

生前贈与のメリットとデメリットを紹介

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(写真=Thinkstock/Getty Images)

節税手段のひとつとして注目される生前贈与だが、これにはどのようなメリットがあるのか皆さん理解しているだろうか。また生前贈与には、デメリットが存在することも忘れてはいけない。これらを把握せずに生前贈与を行ってしまうと、節税どころか損をしてしまう可能性さえあるのだ。相続税対策として生前贈与を考えている方は、ぜひ参考にしていただきたい。

生前贈与のメリット

生前贈与を行うことによって得られるメリットは、まずなんといっても節税・減税効果だ。そもそも生前贈与が注目されているのは、平成25年度税制改正によって相続税が増税(控除額が減少)したためである。これにより、贈与税法上認められている各種特例を適用した場合に限らず、基礎控除内での生前贈与などでも相続と比して節税になるケースがほとんどとなった。あるいは、生前贈与を行わなければ相続税が発生してしまうケースが増えた、とも言える。

相続税対策として生前贈与が効果を発揮するのは、贈与税における控除ばかりが理由ではない。生前贈与ならば贈与する時期を選べるため、例えば生前贈与する財産が土地・不動産や有価証券などといった価額に変動のあるものの場合、将来的(相続時)に値上がりが見込まれるならば、これを事前に贈与することで結果的に節税となるのである。

では単純な節税効果以外のメリットはないのかというと、そんなことはない。生前贈与では、贈与する相手を選択することができるというのも大きなメリットのひとつだ。

生前贈与ならば相手を選択できる

贈与する相手を選択できることは、相続時に生じるトラブル、いわゆる相続争いを未然に防ぐことに繋がる。財産の所持者が遺書を作成しないままに亡くなってしまった場合はもちろん、遺書を作成した場合であっても、相続争いが起こってしまうケースは少なくない。これは作成した遺書に法的な効力が認められないことなどが一因であるが、そもそも相続する財産が事前に贈与されているならば、問題は発生しない。

しかしこれは極論で、実際には相続する財産をすべて事前に贈与してしまうことはかえって贈与税負担を増やすことになるため、あまり有用とはいいがたい。だが、相続前に財産分配について検討する機会が生まれるというのは、それだけでも相続時の問題を回避するという意味において重要な点だ。

生前贈与のデメリット

一方、生前贈与には次のようなデメリットが存在する。

土地や不動産の贈与にはその他の税金が発生する

まず、生前贈与する財産が土地や不動産である場合、この贈与には名義変更(登記申請)が必要であり、際して登録免許税や不動産取得税といった費用が発生してしまう。具体的には、登録免許税は土地・不動産評価額のおよそ2%、不動産取得税は評価額のおよそ3%。

土地や不動産の生前贈与を行う場合には、これらの費用に対して節税効果が十分見合っているか冷静に判断することが肝要だ。この2つの税金は、相続時に土地・不動産を取得した際にはほとんど発生しない(登録免許税は0.4%、不動産取得税は無税)ものであるため、特に注意してほしい。

相続時点より3年遡って行われた生前贈与は無効

相続などによって財産を取得した人が、被相続人から相続開始時点より遡って3年以内に生前贈与を受けていた場合、この贈与については相続があったものとして扱われることとなる。これを贈与財産の加算と言い、たとえ基礎控除内で行われた非課税の贈与であっても含むとされている。ただしこれについてはあくまでも相続人を対象とした制度であるため、その他の者(子へ相続する場合の孫やひ孫)への生前贈与に関しては問題ない。

また、生前贈与に際して用いられる各種特例(住宅取得資金の非課税、教育資金の非課税、結婚・子育て資金の非課税など)を適用した贈与に関しても加算は行われないため、要件を満たす生前贈与を行うならば出来る限り活用すると良いだろう。

そもそも生前贈与とみなされないケース

このほか、生前贈与を行ったつもりの財産に対して、相続時には生前贈与とみなされないケースがしばしば散見される。これを回避するためには、たとえ基礎控除内の贈与であっても、贈与契約書等の対策をきっちり取ることが大切だ。贈与契約書は相続時の財産証明としても有効なため、相続争いを防ぐ意味でこれも重要である。

生前贈与を行う際の注意点

生前贈与を行う上では、その贈与が確かに節税として効果があるのかどうか、またその贈与は税務上確かに生前贈与とみなされるのかどうか、などを見極めなければいけない。それらの判断が難しい場合には税理士や司法書士といった専門家を頼るのが賢明ではあるものの、このとき同時に依頼料という費用が発生することも忘れてはいけない。しかしながら、相続時に発生し得るトラブルについて事前に想定するという意味において、生前贈与を検討することは間違いなく有意義だ。(ZUU online 編集部)

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