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(写真=PIXTA)

近年なにかと重要性が説かれる「福利厚生」。従業員側にとってはさまざまな補助によるメリットを享受できるというプラス要因がありますが、福利厚生を導入する企業にとってはどのようなメリットがあるのでしょうか。

今回は、福利厚生を充実させた場合の「企業側」のメリットを3つご紹介します。

メリット1:優秀な人材を確保できる

福利厚生を充実させる上で、最も大きなメリットが「優秀な人材を確保できる」という点です。

働きやすい、もしくは財産形成的に有利な福利厚生を導入・充実させることで企業の魅力がアップし、優秀な人材を確保しやすくなります。また社員のモチベーションにもつながり定着率の向上にも役立ちます。

毎月の収入に直接関わる各種手当以外に、旅行やレジャー施設、ジムの利用割引や健康診断のようなメニューを充実させると、社員の休日のリフレッシュや健康管理に役立ちます。福利厚生の充実は社員の離職率を低下させ、結果として社員を確保し続けるだけでなく、新入社員の募集や新人研修などにかかる費用を削減することができるという効果もあります。

新たな人材の獲得においても、福利厚生の内容は重視されています。ある調査では企業の選定基準として、自分のやりたい仕事(71.1%)や勤務地(67.7%)のほか、福利厚生(40.4%)や給与の水準(44.4%)などが挙げられています(連合(日本労働組合総連合会)『就職活動に関する調査(2014年)』より)。やりがいを持って仕事に取り組みたいと考えると同時に、ワークライフバランスを大切にする人が増えてきていると言えるでしょう。

特に女性はこの傾向が顕著です。出産前後・育児などに関する福利厚生がしっかり導入されているか否かは自身の将来的な人生設計に関係してくるため、福利厚生は大きな判断材料となります。「結婚して子どもを産んだ後には復帰して、前線でバリバリ働きたい!」というキャリアウーマンタイプには特に重大な要素となるでしょう。

メリット2:社員の健康悪化に関わるリスクを回避できる

近年では、労働環境を原因として社員が倒れてしまったり、更には「うつ病」「過労死」といった深刻な事態を引き起こすケースもあります。業務上のストレス・疲労によって心身ともに磨耗した社員から莫大な損害賠償を求められる訴訟や、それに伴う「企業の信用とイメージの失墜」というデメリットの発生といったリスクにも企業は対応しなくてはいけないのです。

そういった事態を予防するという意味でも健康関連の福利厚生を取り入れ、社員の健康状態を適切な状態に保つことにより、従業員にとっても企業にとっても良い環境をつくることにつながります。

メリット3:意欲のある社員を把握できる

福利厚生には健康や財産形成など「従業員への直接的なメリット」をもたらすもの以外に、外部講演やセミナーなどに無料もしくは格安で参加する権利を与える、といった種類のメニューもあります。

こういったイベントに自主的に参加する社員は学習意欲がある・上昇志向のある者が多く、大きく成長する可能性を秘めています。もちろんそれらに参加しているか否かだけではなく平時の実務業績が大切な判断材料ではありますが、積極的にスキルアップしようと努力する姿勢があるかどうかによって、「将来の幹部候補」として早いうちから目をかける社員を選別することも可能ではないでしょうか。

またこれは取締役や幹部といった社員に関しても同様で、近年の急速な事業環境の変化により、上に立つ人間も新しいスキルを取り入れ続けなければならなくなっています。福利厚生を通し、そういった立場の社員の動向を見ることで、現状の立場に満足してしまっているのか、それとももっと上に登りつめようという意欲があるのかという分析を行うことができます。

福利厚生を充実させることによる、企業側のメリットを3つご紹介しました。いずれも、活用の仕方次第では「福利厚生導入・拡充に伴う出費金」以上の利益を享受することができます。

これを期に、福利厚生を見直してみてはいかがでしょうか。(提供: フクリ!

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