投資信託,銀行窓販
(写真=Thinkstock/Getty Images)

自動車、家電、証券会社に銀行……どの業界だって同じだ。次々と新商品が投入され、その度に販促キャンペーンが実施される。新しい商品にはこれまでになかった機能が加えられ、性能も向上している。

では、金融商品はどうだろう? お客様にとって、金融機関で販売される「新商品」は本当にメリットがあるのだろうか。

そもそも銀行は商品をつくっていない

「こちらが、新しい投資信託です」新商品が導入されると、そんなセールストークで積極的に販売する銀行員がいる。そのせいか、銀行が投資信託を組成し、販売・運用していると思っているお客様は未だに多い。

あらためて説明しよう。銀行は独自で投資信託を組成し、運用しているわけではない。投資信託は運用会社でつくられ、銀行や証券会社などの「販売会社」を通じて販売されている。いわば、銀行は運用会社から投資信託を仕入れて、お客様に販売しているに過ぎない。

世の中には星の数ほどの投資信託があふれている。2016年10月末の統計では公募投資信託だけで6117本もあるのだ。しかし、銀行で取り扱える数は限られている。銀行は「どの投資信託を販売するか」を選別しなければならない。

6000本を超えると言ってもその中身は千差万別だ。かつてのグロソブのように放っておいても売れる投資信託もあれば、賞味期限切れの「腐った投資信託」もある。

商品ラインナップは銀行の顔だ。つまらない投資信託をいくら充実させたところで、百害あって一利無し。お客様の印象をかえって悪くさせるだけだ。にもかかわらず、「新商品導入」といいながらも、賞味期限切れの腐った投資信託の販売を強いられることがしばしばある。

新車のディラーから知らないうちに「ボロボロの中古車」を売りつけられることはあり得ないが、投資信託においてはごく普通にある話なのだ。設定から相当の年数が経った投資信託で、徐々に純資産残高が減りつつあるものを、次々と導入して売りつける……そんなことが平然と行なわれている。