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クボタの2014年3月期決算は、売上高が前期比24.6%増の1兆5,086億円。営業利益が前期比66.8%増の2,024億円。株主に属する純利益が68.7%増の1,317億円と非常に好調な決算となりました。しかしながら決算発表後の株価は伸び悩んでおり、2014年1月につけた高値である1852円から20%以上も低い、1400円台の株価をつけております。本稿ではクボタの株価が伸び悩んでいる要因を分析して参ります。


保守的な会社予想

2014年3月期決算の発表と同時に2015年3月期決算の予想を発表しておりますが、図1のように2014年3月期決算の伸びと比べると保守的な予想となっております。売上高は2.7%増と今期に比べて伸びが鈍化し、営業利益及び株主に属する純利益については今期より減益という予想になっています。

図1 クボタの2014年3月期実績と2015年3月期決算見通し

2014 年3月期

2015 年3月期

売上高

15,086

+2,980

(+24.6%)

15,500

+414

(+2.7%)

営業利益

2,024

+811

(+66.8%)

2,000

▲24

(▲1.2%)

株主に属する純利益

1,317

+536

(+68.7%)

1,300

▲17

(▲1.3%

(想定為替レート、1USD=100円、1EUR=140円)  (単位:億円及び%)

出所:クボタIR資料より

事業セグメント別の売上予想を見ると、今期農機関連で24.9%増と大幅に伸びた国内の売上高を▲12.8%減と予想しており、それが売上の伸びが鈍化する主な要因となっています。また、工事、サービス等で418億円(内訳:国内369億円、海外47億円)を計上したその他事業の売上高も300億円(内訳:国内300億円、海外0億円)と見積もっており、国内事業に関しては保守的に見積もっていることが伺えます。