野村CEO、8割がベア
「野村ホールディングスグループ」では経済発展に応じて定期的なベアを実施しており、2014年度は従業員約3800人に対して約2%のベアを実現しました。とは言っても、当グループ自身は決して儲かっておらず、特に海外部門は再編しない限り赤字が続きます。今後は海外部門の重点をアメリカ合衆国に切り替える予定です。
一方、野村CEO自身は80%のベアが行われていたのが確認されており、2013年度の報酬総額が10億円を上回りました。日産CEOの約10億円を突破して堂々の第1位です。役員報酬1億円以上の企業は前年より16社増加して191社(延べ361人)ありますが、その中でも野村CEOが突出しています。2年間連続して1億円以上の225人の多くが前年度より所得を増やしていますが、これらの大半は1つの会社から報酬を得ている様です。旧野村CEOは2013年6月27日の役員会で代表取締役を引退したため、それに伴って約12億6800万円ものボーナスが生じました。とは言っても、経営が苦しい点を考慮すると、CEOが報酬を独り占めせず、少しでも赤字企業に対して余剰資金を注入する方が良いと思います。
新たな株価指標「日経ダブルインバース指数ETF」
野村証券では26の株価を用いた新たな経済指標「日経ダブルインバース指数ETF」を販売する予定です。販売予定日は7月16日ですから、この記事が読まれる頃にはもう販売されているかもしれません。26の企業のリストは決まっていますが、記事を書いている段階では未だ発表されていないため、7月16日の正式発表を待つ必要があります。同社では以前より日経平均株価の2倍に連動するETF、マイナスに連動するETFを販売していましたが、今回販売するETFはマイナス2倍に相当するもの予定しています。1口5000円前後から投資可能なため、株価暴落が気になる人は投資してみるのも良いでしょう。
リテール改革の真贋は如何に
「野村ホールディングスグループ」と言えばリテール改革ですが、その真贋は如何だったしょうか。リテール改革とは販売手数料による利益ではなく、コンサルティング営業により利益を得る改革です。実際の所、インターネット取引が活発化した現在、今後の収益を伸ばすためには、コンサルティングによる利益を重視していく発想の切り替えが必要になるのは承知しているはずです。同グループの幹部たちは「これからはガツガツしているタイプではなくサワサワしているタイプです」と言っていますが、低リスク運用の商品を重視するのも野村らしい所、仏の森田と言われる柔らかい人間を演じるには、この様なサワサワした方針の方が向いているかもしれません。とはいうものの、同グループの常務取締役によると常に主体的に改革のリーダーシップを発揮しています。一説には米国のメリルメンチをモデルにしていると言われ、同社と人生を共有する様、定期的な訪問販売に力を入れて置く方針です。これを10年以内に行う予定です。