B2B決済が年間5500億ドル(約63兆355億円)、決済市場の半分を占めるまでに成長していることが、米決済情報サイト「Payment.com」のデータから判明した。

それにも関わらずデジタル化には一歩も二歩も遅れをとり、「小切手決済」が今も主流だというから驚きだ。単純計算すると25兆3520億円相当の決済が手形に依存していることになる。

9割が次世代決済に興味あり デジタルへの移行環境の整備が課題

1兆2000億ドル(約137兆5320億円)といわれる国際決済市場。FinTechの急発展がその実力を立証した領域である反面、主要勢力に数えられるB2B決済はデジタル革命とほど遠い位置づけにある。

J.Pモーガンの支援で昨年9月に発表された「2016年版AFP電子決済サーベイ」では、412人の金融幹部の44%が「B2B決済には主に小切手を利用している」と回答。86%が会計システムで手形管理を行っている。小切手は現金で受けわたしをするより安全という利点もあるが、作成から手渡し・郵送、現金化までなにかと時間と手間を要する。帳簿が複雑になるという難点もある

米国ではB2BアプリやFRB(連邦準備制度)のリテール決済部門が提供する「ACH(自動決済機関)同日決済」など、より効率性の高いB2B決済法も利用可能だが、57%が「支払い期限に遅れそうな場合のみ利用」38%が「緊急決済用」と答えた。

その反面、94%が「スピード決済を利用する場合、送金データ確認は必須」と、高水準なテクノロジーを利用した次世代決済に関心を示している。また過半数が「コスト削減」を電子決済に期待できる利点として挙げた。

今後より多くの企業がデジタルB2B決済に移行しやすい環境を整えることで、さらなる市場の拡大が期待できるはずだ。( FinTech online編集部

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