◯今後の日本経済や政治の取組みに必要なこと


何が申し上げたいかといいますと、当たり前ですが日本経済を簡単に急回復、急成長させるような特効薬は残念ながらあるはずもないだろうということです。解決すべき問題(増税・TPP・少子化対策)に丹念に向かい合う他はないはずです。

これらはあまりにも大きなテーマであるため、一つずつしっかりと、首相自らが国民に信念を持って語りかけて理解してもらう他はなさそうです。

(小泉元首相の郵政民営化、野田元首相の消費税増税などは、その是非は別として、政治家の一貫性を垣間見れた近年の日本においては稀有な事例です。)

残念ながら安倍首相には何が大事かを優先順位する決断力、それを自分自身の言葉で語りかける情熱は、皆無だという印象を受けます。

今後の考えられるベストシナリオとしては、株高および景気回復期待感を背景にして、参議院選挙も乗り越えて盤石な議会運営が見えた後で、「実は国民の皆さんにご理解頂き、かつ協力をお願いしなくてはならないことがあります。協力をいただけないでしょうか?」という問いかけが行われることです。

残念ながら、ご察しの通りかもしれませんが、このシナリオの実現可能性は低いものと思われます。ですがここまでの株高・円安を演出させた事実は、少なくとも期待以上の上々なスタートは切っているといえるかもしれません。

◯上記を踏まえた日本市場で考えられる投資行動


最後に現状を踏まえての、私なりの投資アイディアを書いて締めさせて頂きたいと思います。

①あくまでオーナーの顔が見える中小型株を丹念にリサーチして仕込む

やはり優秀な経営者が、自分のお金と人生をかけてやっておられる商売に勝るものはないという結論です。以前も申し上げましたが、日本市場の悪しき慣行である、サラリーマン社長による既存株主の利益を顧みない公募増資が、またも散見され出しています。この現状を考えると、この原理原則は曲げてはいけないという確信をより強くさせます。

参考: 「創業社長VSサラリーマン社長」~ アジアの富裕層ビジネスから見えてきたもの~

②外貨を担保にし、円を借りて為替をヘッジした不動産投資

レバレッジをかけてしまうというのは、金利上昇局面で負けてしまう可能性があるので、常に返済できる外貨資産を準備しながら借り入れで不動産(REIT含む)を買うというのが、ある程度アップサイドが期待できる投資かもしれません。私自身も、アジアのお金持ちが都内で300億ほどのレジデンシャル不動産(住宅系不動産)を、為替を全額ヘッジして、購入を検討いただいているといった案件を抱えています。

またも好き勝手に書いてしまいました。
私も何とか、アベノミクスの恩恵を受けるべく、期間限定であろうこの特需を満喫できるよう日々アンテナを張っておきたいと思っています。

ではでは。

BY N.S

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