「最も年収の高い米企業 」の2017年版が発表され、昨年 から引き続きA.T.カーニーが首位に輝いた。2位のStrategy&も不動。3位にはVMwareが昨年の6位から浮上した。

トップ20中テクノロジー企業が17社とほぼ独占。残る3社も、コンサルティング企業で、テクノロジー分野へ進出が著しい。いずれも年間総報酬額の中央値が1500万円、基本報酬額の中央値が1300万円を超える高年収が得れる。

Google(6位)やAmazon Lab126(10位)、マッキンゼー・アンド・カンパニー(9位)などは昨年より順位が後退したが、報酬の中央値自体はあがっている(マッキンゼーの総報酬額を除く)。つまり今年ランクインした、あるいは順位があがった企業の報酬額が、Googleなどを上回る勢いで大幅にアップしたということだ。

急上昇したのは初登場で5位となったケイデンス・デザイン・システムズを筆頭に、NVIDIA(8位)、ディメンションデータ(14位)、インフォマティカ(16位)。Facebook(7位)やLinkedIn(12位)、ブロードコム(18位)なども順位をあげた。

このランキングは米キャリアサイト「グラスドア」が、2016年3月から2017年1月に各社の従業員から報告された給与に基づき(各社最低50件) 、基本報酬と総報酬の中央値を算出したものだ。

グラスドアのチーフ・エコノミスト、アンドリュー・チェンバレン氏 は、最新版の結果を需要と供給が報酬に反映されていると分析しており、技術者の人材不足が続くテクノロジー分野では今後もますます報酬額があがると予測している。

現在最も需要の高いテクノロジー分野の優秀な技術者は、テクノロジー企業だけではなく、近年デジタル化に乗りだしたコンサルティング企業ものどから手がでるほど獲得したい人材だ。コンサルティング企業は一流のコンサルタント不足という課題もかかえている

「最も年収の高い米企業 」トップ20

順位(昨年順位) 企業名(ジャンル) 総報酬額の中央値/基本報酬額の中央値

20位(15) ウォルマートeコマース(テクノロジー)14万3500ドル/ 12万4900ドル
19位(22) Microsoft(テクノロジー)14万4000ドル/ 12万7000ドル
18位(25) ブロードコム(テクノロジー)14万5025ドル/ 13万ドル
17位(8) ボストン・コンサルティング・グループ(コンサルティング)14万7015ドル/14万4800ドル
16位(初登場) インフォマティカ(テクノロジー)14万7400ドル/12万5000ドル
15位(17) シノプシス(テクノロジー)14万4800ドル/13万ドル
14位(初登場) ディメンションデータ(テクノロジー)15万ドル/11万ドル
13位(21) セールスフォース・ドットコム(テクノロジー)15万ドル/12万ドル
12位(19) LinkedIn(テクノロジー)15万ドル/12万7000ドル
11位(3) ジュニパーネットワークス(テクノロジー)15万ドル/13万8500ドル

10位(7) Amazon Lab126(テクノロジー)15万2800ドル/13万400ドル
9位(4) マッキンゼー・アンド・カンパニー(コンサルティング)15万3000ドル/14万ドル
8位(初登場) NVIDIA(テクノロジー)15万4000ドル/15万ドル
7位(12)Facebook(テクノロジー)15万5000ドル/13万ドル
6位(5) Google(テクノロジー)15万5250ドル/12万ドル
5位(初登場) ケイデンス・デザイン・システムズ(テクノロジー)15万6702ドル/14万1202ドル

(アレン琴子、英国在住フリーランスライター)

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