ミクシィ <2121> の運営する人気スマホゲーム「モンスターストライク(モンスト)」の英語版が8月1日をもってサービス終了となる事が発表された。英語版は北米で展開されていたが、投資に見合う成果は得られなかったようである。同社は「モンスト」に業績を大きく依存しており、今後の成長戦略に影響を与える可能性もある。

国内好調も海外市場では苦戦続き

ソシャゲ,ミクシィ
(画像=Webサイトより)

「モンスト」英語版のサービス終了は5月1日にアナウンスされた。ミクシィはWebサイトで、「北米版を維持する努力は尽くしたが、それに見合う成果が得られなかった」とコメントしている。

英語版「モンスト」は日本から1年遅れの2014年10月にサービスを開始した。しかし、日本市場での爆発的なヒットは北米では生まれなかったようである。2016年には同ゲームの特徴である「オンライン協力プレイ」の機能を削除したが、なおコスト負担は大きかったようで、2月9日には海外ゲーム市場での苦戦を理由に2017年3月期決算の売上高見込みを下方修正している。今回の発表は起こるべくして起こったと言える。

全体的に見れば「モンスト」は好調である。1月には全世界の利用者数が4000万人を超えたと発表されている。好調を支えているのは国内である。同社の公表資料によると、利用者数の約8割は国内となっている。国内ではリリースから3年以上経っているが、利用者数は増加傾向にあり、2016年12月には映画化もされている。一方海外市場では苦戦続きとなっている。北米版のサービス終了は2015年8月の中国版、2016年11月の韓国版に続く。サービス提供は台湾、香港、マカオのみとなる。

「モンスト」依存に成長はあるのか