前週(5/1~5/5)はゴールデンウィーク(GW)の谷間で、東京株式市場がオープンしたのは1日と2日の2営業日のみ。

「GWの谷間は、連休前にポジション整理の売りが入るため、むしろ需給が好転でしっかりすることが多い」というアノマリー通りの展開で日経平均は2日とも上げた。

2日の日経平均は1万9445円70銭で終え、週間で248円96銭(1.3%)の上昇となった。3週連続の上昇。週間安値は1万9144円62銭(5/1)、高値は1万9464円30銭(5/2)。

前週(5/1~5/5)の振り返り

週間株式見通し
(写真=PIXTA)

1日の東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反発し、前週末比113円78銭(0.6%)高の1万9310円52銭で終えた。

午前中に米議会が歳出法案に暫定合意し、現行の暫定予算を9月末まで延期すると伝わった。米国の政治的空白リスクがなくなり、フランス大統領選、朝鮮半島の地政学リスクに次いで、懸念材料がまた一つ低下したことから、円安が進行した。ドル円の中心レートは111円34銭と8営業日連続の円安。

前週末28日は17年3月決算の前半のピークだったが、決算を発表した東京エレクトロン <8035> 、ソニー <6758> 、村田 <6981> といった主力ハイテク企業の好決算が相次いでおり、決算プレイで買われる銘柄が目立った。

NY市場では、ダウやS&P500に先行して、ハイテク比率の高いナスダック総合指数が史上最高値を更新している。ただでさえハイテク株に注目が集まる中、好決算、さらに円安によるもう一段の収益改善期待もあり、日本株の物色意欲が旺盛となっている。売買代金もGWの谷間の月曜日ながら2兆2177億円と活況。

2日の東京株式市場は続伸、日経平均は前日比135円18銭(0.7%)高の1万9445円70銭で終えた。1万9400円台は3月21日以来。

NY市場で、ナスダック総合指数は連日の過去最高値更新、ドル円は9日連続の円安で3月31日以来の一時112円台まで売られたことを好感して買いが優勢。ヤマハ <7951> など2018年3月期業績の見通しが市場予想を上回った銘柄の決算プレイや、自社株買いを発表した銘柄を中心に買いが入った。東証1部の売買代金は概算で2兆2656億円。

先週の海外動向を振り返る

日本のGW中のNYダウは、米連邦予算の成立を好感して上昇。週間で66ドル高となり、3月3日以来2ヶ月ぶりの2万1000ドル台を回復した。3月から4月にかけてリスクオフの原因となったフランス大統領選、朝鮮半島の地政学リスク、トランプ政権の執行リスクなどがそれぞれ改善傾向を示しており、市場はリスクオンに転じつつある。

特にハイテク株は堅調。ナスダック総合指数は5月5日には過去最高値を更新し6100ドル台で引けている。ナスダックの上げを牽引しているのは、アップル、アマゾン、フェイスブック、マイクロソフト、グーグルといった大手IT企業が中心。

注目されていた2日発表のアップル決算は、株式市場の予想を下回った。1-3月のiPhone販売は1%減の約5080万台と、秋に予定されているiPhone8の発売を前に買い控えが起きているようだ。アップル株は決算期待が高かったため、翌3日に1.8%安と売られたが、4日、5日と連続でリバウンドし、結局5日には史上最高値を更新しており、アップルショックは起きなかった。

米長期債利回りは4月中旬の2.1%台から2.3%台まで戻した。日米金利差拡大の思惑が再燃、ドル円は5月4日のNY市場で一時3月17日以来の113円台を付けた。5日発表の米4月の雇用統計では、失業率は4.4%と10年ぶりの低水準となり、非農業部門雇用者数は21万1000人増と事前予想を上回った。6月FOMCでの利上げ観測が高まってきている。

CMEの日経平均先物は、海外市場のリスクオンと円安から、5月5日には1万9700円と連休谷間の2日の大阪引け日220円高の1万9700円を付け、大幅にギャップアップしている。

「5/8~5/12」の株式展望

東京市場のメインシナリオは、1万9500円から1万9800円の展開が想定される。海外株高、円安から、8日月曜日の日経平均はギャップアップして、年初から何度も跳ね返されてきた1万9500円の壁を一気に抜ける公算が強い。1万9500円回復なら3月17日以来。新規買いに加えショートカバーを巻き込んで、3月2日の年初来高値1万9668円を更新するような展開も期待される。

企業業績が好調なことから、日経平均のバリュエーションに割安感が出はじめており、年金資金など長期の国内機関投資家の買いが観測されている。日本市場に影響力の強い外国人投資家も4月1週以降買い越しに転じており、4月3週は2770億円の買い越しと週間ベースで今年最高の買い越しになった。

懸念材料は原油安。5月5日にWITの原油価格は一時43ドル台まで急落した。サウジアラビアのサルマン副皇太子が、同国の赤字が予想以上に縮小していると述べたことで、原油高を誘導する必要がなくなったと市場は反応した。原油がさらに下げるようだと、リスクオンのムードを打ち消す可能性もあるだろう。

テクニカル的には、1万9505円にあるボリンジャーバンドの2αを抜けば、次のターゲットは3月2日の年初来高値の1万9668円。そこを抜いた場合は、次は心理的抵抗ラインである2万円や15年12月4日高値の2万12円にまで大きなレジスタンスはない。一方、1万9500円をキープ出来なかった場合は、下値のターゲットは5日移動平均の19298円、ボリンジャーバンド1αの1万9166円あたりが次のサポートとなろう。

今週のイベントは、7日にフランス大統領選決選投票、9日に韓国大統領選、10日?11日は英国銀行の金融政策委員会がある。フランス大統領選は直前のマスコミ調査では中道のマクロン氏が極右のルペン氏を上回っておりサプライズはなさそう。韓国についても予想通り最大野党「共に民主党」の文在寅氏が優位となっている。12日は日本の17年3月期決算発表のピークで全体の約3分の1に相当する781社の決算が集中する。

今週の経済指標であまり重要な指標はない。日本では11日に3月の国際収支、4月の景気ウォッチャー調査。海外では、8日に中国4月の貿易収支、12日に米4月の小売売上高など。(ZUU online 編集部)

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