資産形成のパートナーとしてIFAが近年注目を集めています。アメリカではこのIFAが重宝されていますが、日本ではまだ認知度が低い専門家かもしれません。

今回は、このIFAの選び方について紹介します。

IFAは資産形成の味方

IFA
(写真=Subbotina Anna/Shutterstock.com)

IFAは、Independent Financial Advisor(インデペンデント・ファイナンシャル・アドバイザー)の略称で、個人に資産形成の提案をする独立系金融アドバイザーのことを指します。IFAは、中立的な立場から資産運用の相談に応じることや、金融商品を紹介することができるというのが特徴です。

資産運用などの相談の選択肢にFP(ファイナンシャル・プランナー)に相談する方法がありますが、FPは具体的な金融商品を紹介したり分析したりすることができません。これに対してIFAは、金融商品仲介業を行う登録である「金融商品仲介業者登録」を受けているために、具体的な金融商品の紹介などを行うことが可能です。

そのため、IFAはFPよりも一歩踏み込んだ相談が可能となります。もちろんFPと兼務しているIFAも多いため、総合的なアドバイスを受けることも可能な場合もあります。

IFAはプロフェッショナルな金融コンサルタントとして、世界の政治経済動向やマーケットの動き、投資に関する制度の変遷などについて熟知しています。そのため、さまざまな環境変化に対応して、専門的知識と経験をもとに資産形成に関するアドバイスを行うことができるのです。

個人VS IFA

もちろん自分自身で世界経済などの動きや金融商品の学習をすることによって最適な金融商品を見つけたり、自身の資産形成を行ったりすることは可能です。

しかし、IFAになる人は、もともと証券会社や銀行などの金融機関に長年勤めていた人が多く、昔から金融商品の勉強やリサーチを続けてきた場合や、一般の人が今から勉強しても数年頑張らなければ得られないような専門知識を持つ人が多いのも特徴です。

多少相談費用を要したとしても、専門家の知識を活用することで勉強時間を短縮することもできるため、IFAに相談するメリットは大きいといえます。

IFAの選び方のポイント

金融機関などに所属しているFPは、自社の保険商品ばかり推奨するという意見もありますが、IFAは金融機関から独立して業務にあたります。もちろん証券会社などと業務委託契約を締結して、証券会社に口座を持つ顧客の相談を受けることもあります。そのため、基本的には会社の影響を受けないといわれていますが、会社の影響が気になるのであれば、どこの金融機関にも属していないIFAを選ぶといいでしょう。

また、IFAは証券会社や銀行などに勤務経験がある人が多いのが特徴です。そのため、自身が相談したい分野に強い経歴を持つIFAを選ぶのも一つのポイントです。

長年の経験は、業務経験に基づく知識が実践的なので、机上のアドバイスではなく、より現実に即したアドバイスをもらえる可能性が高くなります。FPの上位資格を有しているIFAならば、さらに総合的なアドバイスを得ることも可能となっています。

他方、税理士や弁護士などとの繋がりがあるIFAもおすすめです。アドバイスによっては、さらに専門家によるアドバイスや手続きが必要になる場合があります。そういったときに、繋がりがある専門家を紹介してもらうことができるため、自分で専門家を探す手間を省くことができるのです。

資産形成のパートナーは重要

アメリカではIFAは資産形成の専門的アドバイザーとして、とても重宝されているといわれています。日本ではまだまだ認知度が低いIFAですが、きちんと相談すれば資産形成に最適なアドバイスを得ることができるでしょう。

資産形成のパートナーにIFAを選ぶときは、自分の資産運用にあったIFAをしっかりと選んでいきましょう。