ドル円為替市場が膠着状態を強めています。図表1は2014年に入ってからのドル円為替レートの推移を示したものですが、2014年1月を除き、101円~103 円の間の非常に狭い範囲の中で動いており、月が経つにつれて変動幅が狭くなっています。
図表1 2014年のドル円為替レート推移(単位:円/ドル)
月
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高値
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安値
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変動幅
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2014年1月
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105.30
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101.83
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3.47
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2014年2月
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102.83
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100.74
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2.09
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2014年3月
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103.76
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101.18
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2.58
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2014年4月
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104.13
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101.32
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2.81
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2014年5月
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103.02
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100.80
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2.22
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2014年6月
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102.80
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101.32
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1.48
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2014年7月
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103.08
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101.05
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2.03
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出所:為替データを元に著者作成
この膠着したドル円為替市場は今後も続くのでしょうか?それとも嵐の前の静けさで大きな変動がやってくるのでしょうか?本稿では、一目均衡表、チャート、リスク要因の視点から、今後のドル円為替市場の推移を総合的に分析して参ります。
日足チャートの一目均衡表はトレンドの転換点を示唆
図表2は、円ドルの日足チャートを元に作成した一目均衡表です。ローソク足で表されているのが日々の為替の状況。赤や青になっている部分が雲の部分になります。
図表2 円ドルの日足チャート一目均衡表
出所:マネースクエアジャパン < http://www.m2j.co.jp/ >
この中で注目すべきなのは赤枠で囲った8月1日から13日ぐらいにかけての部分です。他の日に比べて赤枠が薄くなっており、雲の厚さが薄くなっています。雲の厚さが薄いということは、上値抵抗線及び下値抵抗線ともにあまり強くないことを示しており、相場の転換点を示唆しています。