結婚、出産、子育て、子どもの独立……ライフステージに合わせて、家族のカタチは変化してきます。第一回目は、30代の家族のカタチを見てきました。住宅購入や子どもの教育費などの費用がかかり、負担が大きいのが40代です。その後は子どもが社会人になって独立することで、子どもがいる家族の生活から夫婦の生活へと変化していきます。

定年退職が近くなり、経済的に余裕が出てきますので、老後の生活費用について気になり始める夫婦も増えてくるでしょう。体力や経済的余裕があるうちに、今後の生活に備えた保険が準備できているのか確認しておきたいものです。

第二回目は、40代の家族のカタチを見てみましょう。

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(写真=Kinga/Shutterstock.com)

保障額を考える

40代の家庭は、住宅購入によるローン返済と子どもの教育費が、毎月の支出の中で大きな割合を占めているのではないでしょうか。

子どもがいる夫婦の場合、子どもが独立すれば子育てにかかる生活費や教育費の負担はなくなります。一般的に大学に進学する時が最も学費がかかるため、教育費の負担が終わる夫婦もいるでしょう。

万一の場合を想定して、定期保険や終身保険に加入して教育費用などを準備している場合には、子どもの独立を機に、高額な保障額が必要かどうかを確認して減額するといいでしょう。夫婦だけであれば、夫婦のお葬式費用程度の保障額を用意しておけば十分かもしれません。

病気のリスクを考える

保障金額を減額すれば、毎月の保険料を引き下げることができます。年齢を重ねれば何かと病気やケガに見舞われる機会も多くなるでしょうから、現在加入している医療保険の見直しを行いましょう。すでに終身型に加入している場合には、保障内容が適正かどうかを確認しましょう。更新型の場合には、更新のたびに病気やケガへのリスクが高くなるため、保険料も値上がりしていきます。健康で経済的に余裕があるうちに、終身型への切り替えを含め、検討しておくと安心です。

厚生労働省の「平成26年患者調査の概況」によると、30代前半の全国の病院に入院する「性・年齢階級別にみた受療率(人口10万対)」は約296人であるのに対して、40代後半が427人、50代後半は772人、60代後半には1,350人になるという調査結果が出ています。

年齢とともに病気やケガにかかりやすくなることは、なんとなくわかっていたかもしれませんが、50代後半になれば受療率は2倍、60代後半になれば4倍になり、年を重ねればさらにその数は増えていきます。数字を見れば、今のうちから老後の病気やケガに備えた医療保険を準備しておくことが、いかに重要か理解できることでしょう。

老後の生活費を考える

子どもの有無にかかわらず、年齢の経過とともに気になるのが定年退職後の生活費のことでしょう。定年退職後の生活を考える際には、住まいが賃貸か持ち家かでも、必要になる保障額が変わってきます。

また、持ち家を購入して住宅ローンを払っている場合には、契約者が死亡または高度障害になると、以降はローンの支払いが免除される団体信用生命保険(団信)に加入している場合がほとんどです。団信に加入していれば、契約者に万一のことがあった場合にもそのまま持ち家に住み続けられます。過大な保障金額は必要ありませんから、適切な保障金額か見直しを行いましょう。

ただし、時間の経過とともにマイホームも経年劣化しますからリフォームが必要になってきますし、固定資産税の支払いなどもあります。住宅の保有、維持にかかる費用については、貯蓄で準備しておく必要があります。

一方、賃貸住まいの場合には、毎月家賃を支払わなければなりませんので、年間の支払い金額を考えた保障を考える必要があるでしょう。賃貸の場合、高齢者が借りることが難しい場合も想定されますので、いつまで住み続けられるのかもあらかじめ考慮しておきたいものです。

経済的余裕のあるうちから準備を

40代以降の心配事の一つに、親の介護問題も出てくるでしょう。結婚してから夫婦だけの家庭では共働きの場合が多いですし、専業主婦の家庭でも子どもの独立を機に再就職されて共働きとなるケースも多くなります。両親の介護によって、夫婦のどちらかが仕事を辞める必要に迫られる場合が出てくるかもしれません。

DINKSの夫婦であれば、共働きの期間にある程度の貯蓄ができているかもしれませんが、共働きの期間が短い夫婦の場合は、思ったように貯蓄できていないかもしれません。夫婦のどちらかが働けなくなって、収入が減少するなどの影響が出た場合には、老後の生活資金を準備することも困難になる可能性もあるでしょう。経済的に余裕のあるうちから老後の生活を見据え、個人年金保険の活用などで準備することを検討しておくと安心です。

二回に渡り、家族のカタチに合わせて保険について見てきました。自分がいま、どのステージにいるのか、今後のために何を準備すべきなのか……一度じっくり考えてみてはいかがでしょうか。(提供: 保険見直しonline

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