現代社会においてSNSを利用している人が若い人を中心に増えてきています。企業によってはコミュニケーションツールを利用して社員間のコミュニケーションの手助けとしようと試みているところも存在します。中小企業において、社内コミュニケーションツールは必要なのでしょうか?使用する場合、どのようなツールがあるのか、ご紹介していきます。
社内コミュニケーションとは?
社内コミュニケーションとは、文字通り従業員間や経営者と従業員間のコミュニケーションのことを指します。そうしたコミュニケーションが充分になされていない状況において、どのような問題が発生しうるでしょうか。例として、従業員の突然の退職などが考えられます。中小企業において、時間や労力をかけて育ててきた従業員が退職してしまうと、大きな損失につながります。このようなことを未然に防ぐには、社内コミュニケーションを通して従業員のスキルと業務の適合度や、意欲に関するちょっとした変化を感知することが重要です。また従業員間で課題意識や目線を共有することで、従業員のやる気を引き出し、連帯感を生み出すことにも有効と考えられます。
中小企業の社内コミュニケーションは必要か?
中小企業における社内コミュニケーションについて、従業員の少なさから直接コミュニケーションを取ればいいとして、ツールを不要と考えている経営者がいるかもしれません。しかし、中小企業庁の「人材マネジメントに関する実態調査」によると、30%の従業員が通常業務の多忙さを理由として経営者とコミュニケーションを取ることが困難と回答しています。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングの行った「働きやすい職場環境に関する調査」によると、中小企業の従業員の仕事のやりがいの源泉は「賃金水準」に続いて「自分の仕事に対する社内の評価」が大きくなっています。このことから、上司などが積極的にコミュニケーションを取って従業員の仕事を評価することで、従業員の会社に対する満足度を高めることができると言えます。
従業員の会社に対する満足度が高まると、仕事に対するやりがいも生まれ、より良い仕事のアイデアが生まれることもあるでしょう。そのため、従業員の仕事に対する満足度を高めることは会社の成長のためにも重要なことなのです。中小企業において、人材の流出は時に死活問題となり、新たな人材育成にもコストがかかってしまいます。いかに人材を育て、コミュニケーションの活性化によって流出させないかがコスト削減に繋がり、さらに会社の成長につなげていくことが可能となるのでしょう。
社内コミュニケーションに使用するツールは何がある?
それでは、実際に社内コミュニケーションに使用するツールはどのようなものがあるのでしょうか?具体的には、メール、電話、社内掲示板、休憩室などリフレッシュスペース、チャットツールが挙げられます。
近年では、SNSの普及に伴い、チャットツールを利用している企業も多くなっています。ビジネス用のチャットツールは、メールと比較して形式的な文言を不要とすることが多いため、気軽に利用できる特徴があります。また、手の空いた時間にサッと返信することができるため、多忙な従業員にとっては電話やメールよりもコミュニケーションツールとして利用しやすくなっていることから、導入を開始する企業が増えていると考えられます。
チャットツールの中には、簡単な絵文字などで従業員同士の気軽な情報共有を促したり、共通の関心事のある社員同士でグループチャットを作成したりすることのできる機能を持っているものもあります。コストを気にする中小企業において、このビジネス用チャットツールの導入は、便利なサービスであるとともに、SNSを活用している若い従業員にもなじみやすいものと言えるのです。
また、デスクトップPCだけでなく、スマートフォンのアプリ上からの操作が可能になっているものが多いのもポイントです。
コミュニケーションツールをうまく活用する
コミュニケーションツールをうまく活用することによって、終業後の飲み会をコミュニケーションの主戦場としなくとも、十分に社員間や経営者・従業員間のコミュニケーションを取ることができます。コスト面においてもそれほど負担にならないでしょうから、企業の成長のために導入を検討してみてはいかがでしょうか。(提供:ビジネスサポーターズオンライン)
※当記事は2017年2月現在の情報に基づき制作しております。最新の情報は各関連ホームページなどをご参照下さい。