個人型確定拠出年金、いわゆるiDeCoを始めてみてはいかがでしょうか。個人型確定拠出年金を有効活用することにより、老後の資産形成が少し楽になるかもしれません。今回は、個人型確定拠出年金を始めた方がいい理由を紹介していきます。
~していたら、~しなければ、と後悔することはありませんか?
人は誰しも生きているうちに、過去の自分の失敗について考えたり、後悔したりするものでしょう。もっとも、大抵の場合は諦めがついたり、失敗や後悔をした時点で方向転換ができたりします。
しかし、老後の資産形成に関しては、方向転換が難しい場合があります。資金が足りないと思ったときには、すでに働くことができない状態になっていることもあるからです。また、医療費などで大金が必要となってしまった場合、親類などを頼ることが難しいことも想定されます。
もちろん、現状の生活が苦しいのに老後の資産形成まで手がまわらないという状態の人もいるでしょう。それでも、老後のためにコツコツと資産形成ができれば将来の不安が軽減されるのではないでしょうか。
早い段階から少額でも長期的に積み重ねていくことで、まとまった金額へ増やしていくことが可能になります。~していたら、~しなければ、と後悔したときには遅いということが起こらないように、現役世代のうちから資産形成の知識を蓄えておきましょう。
資産もそれと同じ、老後資金を用意できるか
老後資金を用意できるか否かは、若いうちからコツコツと貯めることができるかどうかにかかっています。
たとえば、総務省統計局による「家計調査年報(家計収支編)平成27年(2015年)家計の概況」をみてみましょう。2人以上の無職世帯の場合、1カ月あたりの平均収入額が20万9,421円になっています。これに対して1ヵ月あたりの平均支出額は24万8,232円となっており、毎月3万8,811円の赤字が発生していることになります。あくまで平均支出額ですが、この赤字分は貯金などで補う必要がでてきます。
一般的に老後の資金は3,000万円必要といわれていますが、年齢と共に体力が低下していくことなどを考えると、老後にかかる医療費や介護費なども考慮しなければなりません。加えて、住居に関する支出も検討が必要です。持ち家があったとしても、経年劣化によるリフォームが必要になるなど費用は多めに見積もったうえで用意しなければなりません。
iDeCoのシミュレーション
実際のiDeCoのシミュレーションをしてみましょう。
国税庁の「平成27年分 民間給与実態統計調査」によれば、女性の給与所得者における平均収入は276万円です。会社員の場合、その企業が企業型確定拠出年金を実施しているかどうかでも条件が変わってきますが、5,000円から2万3,000円の間で拠出することが可能です。
専業主婦の場合も、最大2万3,000円まで拠出することが可能です。たとえば、会社員や専業主婦の場合、限度額の2万3,000円を毎月拠出すると、年間27万6,000円、20年ならば552万円、30年ならば828万円を貯めることができます。これは運用次第でさらに増やすことができる可能性があります。
また、節税効果も得られるという点が大きな特徴でしょう。iDeCoで積み立てた金額分は、原則として所得税の課税対象から除外されます。課税所得が低くなるということは、翌年の住民税も優遇されるということです。
浮いた税金分を貯蓄にまわすことができれば、さらに貯蓄できる金額を大きくしていくことが可能です。10年間で約14万円、30年間で約41万円になるのです。
また、個人型確定拠出年金の納付は、会社の給料から引き落としできる場合もあります。天引きの場合、自分で資金を管理する手間を省くことができます。最初からないものとして考える傾向にあることから、拠出額の負担が気になりにくいというメリットもあります。
個人型確定拠出年金を始めてみよう
これまで紹介してきたように、個人型確定拠出年金を始めた方がいい理由には、以下の3つがあげられます。
・老後の資産について不安を軽減できる
・長期間において節税メリットを享受できる
・個人型確定拠出年金によって老後の資産をコツコツ貯めることができる
あのとき、個人型確定拠出年金を始めていたら…と後悔しないためにも、計画的な資産形成を始めてみましょう。(提供: iDeCo online )
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