覚醒作用のあるカフェインを多量に含む眠気防止薬や清涼飲料水を服用したことで急性中毒を起こし救急搬送された人が2011年度からの5年間に少なくとも101人にのぼり、7人が心停止、3人が死亡したことが報じられ、話題となっている。

カフェインが含まれるコーヒーやエナジードリンクは仕事中や運転中に飲むことで眠気を覚まし集中力を高めてくれるだけに、愛用するビジネスマンは多い。どれくらい飲めば致死量になるか不安な人も多いと思うので、きっちり結論を出しておこう。

5年で100人カフェイン中毒搬送の衝撃

カフェイン中毒
(写真=PIXTA ※画像はイメージです)

先述のような調査を公表したのは植物や魚などを摂取した際に起きる事故などを研究する日本中毒学会。調査は2015年12月、深夜帯勤務でエナジードリンクと眠気防止薬を長期間にわたって飲み続けた20代男性がカフェイン中毒で死亡していたことを受けて行われた。

2017年6月13日の日経新聞電子版によると、カフェイン中毒で救急搬送された人は2013年度から急増しており、眠気防止薬を服用した人は、コーヒーやエナジードリンクを同時に飲んだ人も含めて97人いた。また、エナジードリンクだけを飲んで中毒になった人は4人いたという。このほか、心停止に至った7人はいずれも6グラム以上取っており、中には53グラムを摂取したケースもあることや、自殺目的の場合もあったが、看護師などの深夜勤務の人が服用する例も多かったことなどが報告された。

同記事によると、カフェインの摂取許容量は定められていないが、海外での目安は成人で1日当たり0.4グラム(マグカップのコーヒー3杯分)程度で、エナジードリンクは数本を一気に飲まない限り問題ないという。

年代別、体重別カフェイン許容量