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夏のスカイツリー観光

2012年に開業した東京の新名所「東京スカイツリー」は、今年の5月で開業2周年を迎えました。高さ634mと建造物としては日本一、電波塔としては世界一の高さを誇る、東京タワーに代わる電波塔・観光施設として建設されました。高さ350mの第1展望台にはレストランやカフェ、ショップなども併設されており、収容人数約2000人の天望デッキもあります。高さ450mの第2展望台には天望回廊と呼ばれる収容人数約900人のチューブ型でガラス張りの回廊が設置されております。

また、ツリーを含め周辺施設は「東京スカイツリータウン」と呼ばれています。これは、東京ソラマチ、東京スカイツリーイーストタワー、コニカミノルタプラネタリウム“天空”in東京スカイツリータウン、すみだ水族館といった各施設で形成されており、東京エリアの観光・産業拠点の形成と地域社会の活性化、外国人観光客の増加が期待されています。

タワーの事業主体は東武鉄道が筆頭株主となる「東武タワースカイツリー株式会社」です。東武鉄道は最寄り駅となる東武伊勢崎線の浅草駅~東武動物公園駅間と押上駅~曳舟駅間を「東武スカイツリーライン」と名付けました。今回は、夏のスカイツリー観光が東武鉄道の業績へどのような影響を及ぼすのかをみていきます。


東京の観光スポット事情

東京都の調査では、2013年に東京都を訪れた外国人旅行者は前年比22.5%増の約681万人、日本人旅行者は同7.8%増の約5億600万人となりました。外国人旅行者数は、円高の是正や東南アジア諸国のビザ発給要件の緩和措置等の影響を受け、過去最多となりました。また、日本人旅行者数は、国内の景気回復や、円安による海外旅行から国内旅行へのシフトを受け、初めて5億人を突破しました。そして、訪都旅行者が都内で消費した金額(観光消費額)は同11.9%増の約5兆2000億円と膨大な額になっています。

近年、東京の観光スポットは、小笠原諸島の世界自然遺産への登録をはじめ、東京駅丸の内駅舎の復原、都心部における新たな商業施設のオープン、そしてこのスカイツリーの開業と、注目すべき出来事が続いています。さらに、2020年オリンピック・パラリンピック競技大会の開催も控えており、今後も次々と新しい観光スポットが登場してくるでしょう。