(写真=PIXTA)
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結婚式や披露宴、結婚指輪などにかける費用「ウェディング市場規模」は約3兆円あります。近年の日本では年間60万組以上のカップルが結婚していますが、結婚組数は年々減少傾向にあり、ここには少子化が関係していると言われています。また、結婚組数のうちおよそ半数近い夫婦が、挙式披露宴を行わないという選択をしています。そんな縮小傾向にあるウェディング市場の中、今年に入って上場企業の仲間入りを果たしたのが「みんなのウェディング」です。上場した秘訣、事業方針から近年の挙式披露宴の特徴を見ていきたいと思います。

みんなのウェディングってどんな企業?

株式会社みんなのウェディングは、主に2種類の事業を行っています。ひとつは会社名にもなっている「みんなのウェディング」という結婚にまつわる口コミサイトの運営で、もうひとつは結婚についての情報提供サービスです。口コミサイト「みんなのウェディング」では、国内の挙式会場の情報を中心に、会場の口コミ、結婚準備相談、利用者同士の交流を行うことができます。

特に会場の口コミは細かい項目に分けられており、施設やスタッフ、料理など細かく情報を得ることができます。また珍しいと感じるのが「リアルな費用明細」という項目で、最終的に何にどれくらいの費用がかかったのかということが利用者の投稿によってわかります。式場を比較したいということはもちろん、ドレスや指輪などの選び方や、細かい演出相談などもできるということで、利用者数は年々増加傾向にあります。

一方、情報提供サービスでも4つの部門に別れており、いわゆるスモール婚向けの「ふたりのウェディング」、ファミリー婚向けの「みんなのファミリーウェディング」、式場選びを徹底的にサポートする「みんなのウェディング相談デスク」、理想の挙式披露宴を行うためにサポートする「ブライディール」があります。どれも専門的に的確な情報提供を行っており、目的別に相談できるためより理想に近い挙式披露宴を行うことができると評判です。

多様化するウェディング市場

先に述べたとおり、ウェディング市場規模は年々縮小傾向にあります。これには少子化が関係していると言われており、国内人口の減少および結婚適齢期人口の減少に伴い結婚組数も減少していると考えられます。

一方、近年メジャー化しつつあるのが「レストランウェディング」です。数年前までは挙式披露宴というとホテルや専用会場といった場所で行うものが多く、レストランウェディングという概念はありませんでした。挙式披露宴は親戚一同、職場の上司同僚、新郎新婦の友人と、大人数を招くものであるというのが一般的で、ホテルや専用会場で盛大に執り行われるものでした。

しかし、2003年頃からレストランウェディングが広まり始め、現在ではレストランウェディングで挙式披露宴を行う夫婦は2割以上にものぼります。晩婚化が進む一方で、授かり婚や再婚の割合が増えているという特徴もあり、小規模でアットホームに行うことができるレストランウェディングへの人気は、年々大きくなってきているようです。