2017年に入ってからアパートローン問題が表面化してきている。アパートローンが過熱している要因として、(1)相続税対策の一環としての不動産投資の急増、(2)人口減などによる地方銀行の融資先の減少、(3)2022年問題によって起こると予想される物件の供給増、といったことが考えられる。
これらの詳しい考察については、筆者が過去に執筆した「
不動産価格が暴落する「2022年問題」 土地の値段以上に大事なコト
」をご覧いただきたい。
ブームのあるところに「詐欺師あり」
昨今の不動産ブームは、サラリーマンの平均年収が頭打ちになっていることと無関係ではない。さらに「働き方改革」による残業規制などといった動きもある。減り続ける年収を前に、「他の収入源を持ちたい」という思いからだろう。
ブームのあるところには、必ずそれに乗じた詐欺が横行する。人が群がる市場には、それだけ素人も多く混じっており、彼らはそこを狙ってくる。中でも、真面目で比較的信用力の高いサラリーマンは、詐欺師にとって“またとない優良顧客”というわけだ。
最近、多発している新手の不動産詐欺として、マイホームローンを使わせる手口が流行っている。筆者が運営しているマネースクールにも、すでに何件か相談が寄せられた。警鐘の意味を込めて、以下でその手口を簡単にご紹介しようと思う。