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不動産投資【提供:アルファ・インベストメント】
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Written by 俣野 成敏(またの なるとし) 51記事

不動産投資家が考えるべき戦略

不動産価格が暴落する「2022年問題」 土地の値段以上に大事なコト

2017年に入ってから、アパートローンの貸し出しや行き過ぎた賃貸用のアパート・マンション建設に警鐘を鳴らす声が大きくなってきている。

その声を受けてか、国土交通省総合政策局が発表した最新住宅着工統計調査(2017年6月)では、貸家の着工件数が20ヶ月ぶりの減少(前年同月比2.6% 減、季節調整値の前月比で6.2%減)となった。アパートローンに関しても、日本銀行の発表によれば、2017年1~3月期の新規融資額は前年同期比0.2%減の1兆508億円であった。

近年のアパート経営が過熱した3つの要因

不動産投資,2022年問題
(写真=PIXTA)

最近になって、ようやく加熱気味だったアパート市場にブレーキがかかってきた理由を振り返ろう。近年のアパート経営が過熱するようになったと考えられる主な要因は以下の3つ。

(1)相続税対策による供給過多
(2)少子高齢化と地方の人口減
(3)2022年問題による農地からの転用

(1)は、2015年に相続税が改正となった結果、課税対象者が一気に広がったことと関係している。改正によって相続税の控除枠が大幅に縮小された結果、これまで相続税とは無縁だった人も、税金対策を取らなければならない状況に陥った。課税から逃れたい人々が、「土地をそのままの状態にしておくよりも、アパートなどを建てることによって、課税時の評価額を下げられる」と聞きつけた結果、にわか大家が大量に発生したのである。

このブームに乗ったのが銀行だ。(2)にあるように、すでに人口減が顕著になっている地方では、場所によって経済の衰退に歯止めがかからない。このような中で、特に地方の銀行にとっては、担保付き案件であるアパートローンは数少ない融資先である。

しかし建てる側からしてみると、一時的な家賃保証などにつられてアパート経営に乗り出したところで、素人経営で借り手が見つからないままに保証が切れてしまえば、空室リスクと固定資産税とのダブルパンチになりかねない。金融庁から注意喚起がなされたのも、ある意味、当然のことだろう。

「2022年問題」と言われる生産緑地法とは?

続いて(3)にある2022年問題とは何なのか。これは「生産緑地法」のことを指している。

生産緑地法とは、無計画な開発から都市環境を守るために1974年に発令された法律である。ところがその後の日本経済の発展に伴う土地不足により、市街化区域については原則、宅地並みの課税が課されることになった。これにより、農地の多くが宅地へと変わったが、1991年の改正緑地法によって、翌年から生産緑地地区の指定が始まった。

指定を受けた土地は30年間、農地として管理する必要があり、基本的に土地に手を加えることは許されていない。代わりに、税金面では農地扱いとなって、相続税の納税猶予などの適用も受けることができた。目下、指定を受けている土地の大部分が指定開始初年度に受けたものと見られており、それらの期限がくるのが2022年というワケだ。

これによって多くの土地が宅地用として放出されることになるのではないかと懸念されていたが、今年の5月に緑地法の改正が行われた。主な改正点を見てみると、一定の要件を満たすことによって、

(1)従来の要件「500平方メートル以上の農地」が「300平方メートル」へと変更
(2)指定地区内での直販所やレストランなどの建物設置を許可
(3)生産緑地地区の指定期間延長(30年経過後は10年ごとに延長可)
である。

「ピンチの時こそチャンス」と思うのが真の投資家

これまで、生産緑地法が三大都市圏や特定市の農地保全にある程度の役割を果たしてきたのは事実だろう。だが社会が大きく変化した結果、今の日本はすでに宅地がなくて困るような時代ではなくなった。今回の改正によって、指定期間延長への道が開かれることとなったが、それでも土地を手放す人はある程度はいると思われる。

もし、これをお読みの方の中で、不動産に興味のある方がいるのであれば、もしかしたら2022年は不動産購入のチャンスとなるかもしれない。需要が増えない中で、供給だけが増えれば当然、価格は下がるだろう。確かに、日本は2020年以降、経済は下降線をたどると思われる。今のところ、オリンピック以後、大きなイベントは他に用意されていない。だからといって「東京の地価が半分になるのか?」と言えば、それもまた考えづらいのではないだろうか。

これはつまり「安い仕入れを行い、インカムゲインで利回りを上げる」という考え方に基づいている。大事なのは「土地の値段が将来、いくらになるのか?」ではなく「この投資によっていくらの差益が出せるか?」のほうだ。ただし、くれぐれも「安もの買いの銭失い」にならないように気をつけたい。大事なのは、良いものを安く仕入れることである。

不動産を検討するのであれば、その時期に向けてご自身の与信枠や個人の所得を上げておくことである。与信力とは金融機関が査定する返済能力のこと。ここを上げておけば、それだけ有利な条件での契約が可能となる。

不動産が安くなる頃を狙って、自分の与信が高くなるようにチューニングできる人こそ、良い投資ができる。それが本来、不動産投資家が考えるべき戦略なのである。

俣野成敏(またの なるとし)
1993年、シチズン時計株式会社入社。31歳でメーカー直販在庫処分店を社内起業。年商14億円企業に育てる。33歳でグループ約130社の現役最年少の役員に抜擢され、40歳で本社召還、史上最年少の上級顧問に就任。『プロフェッショナルサラリーマン』(プレジデント社)や『一流の人はなぜそこまで◯◯にこだわるのか?』(クロスメディア・パブリッシング)のシリーズが共に10万部超のベストセラーに。2012 年に独立。複数の事業経営や投資活動の傍ら、「お金・時間・場所」に自由なサラリーマンの育成にも力を注ぐ。

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